遠野なぎこで話題の「婚前契約書」について弁護士に聞いてみた【後編】

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女優の遠野なぎこさんが作成した“婚前契約書”の内容がすごすぎると話題になりましたが、そもそも婚前契約書とはどのようなものなのでしょうか? 自分には関係ないと思っていても、カレから提案されて作らざるを得ないことだって100%ないとは言い切れません。

前編に続き、アディーレ法律事務所パートナー弁護士の篠田恵里香さんに、お話を伺っていきたいと思います。

 

■婚前契約のデメリット

「いくら婚前契約書に書かれた内容でも、法律上、“人の行動”は強制執行できません。ですから、“異性と会わせない”“一緒に居させる”ことの物理的な強制はできず、あくまでも違反した場合に賠償責任を負わせるにとどまります。

また、婚前契約の内容を、あまりに一方に有利な内容にしたり、詳細に取り決めすぎたりすると、夫婦生活がぎこちなく不自然なものとなり、かえって夫婦関係の悪化をもたらす恐れもあります。

あくまで、婚前契約を交わす際には、“二人の愛情が永遠に続くように”という願いを込めて、窮屈でない内容にすることが必要ですね」

目的はあくまで“幸せな結婚生活を続けること”。彼が自分にぞっこんなのを良いことに、自分にばかり有利な内容で固めて嫌われてしまっては元も子もありませんね。

せっかく作るのなら、自分の利益ばかり考えすぎず、相手の行動を制限したからには、自分の行動を律するためのルールも盛り込んで、バランスを取ることも大切になってきそうですね。

 

■トラブルや離婚を避けるために前向きな“婚前契約”を

「婚前契約は、まだまだ海外に比べ、日本での利用数は少ないようです。“結婚は愛情や信頼に基づくもの”という考え方が強く、“結婚の際にトラブルや離婚のことを考えて契約を結ぶ”という行為が受け入れ難いようです。

ただ、2分に1組が離婚している今の日本においては、むしろ、“生涯共にしたい、相手を大事に思っている”からこそ、“トラブルや離婚という事態を避けるためあらかじめ決めておく”ことが重要になってきているように思います。

婚前契約を考えている方は、“ずっと一緒にいたいからこそ”という前向きな気持ちで話を持ちかけてみてはいかがでしょうか」

確かに、結婚前は幸せな未来だけ想像しておきたい気もしますが、そもそも結婚自体がもう契約である以上、ルールを定めておいて損なことはなさそうですね。大切なのは、その内容がどのようなものにするのか? その話し合いでまた、結婚前に相手の常識が自分にあったものかどうかも確認できそうです。

 

以前の記事「あやふやだと危険!結婚前に話し合っておくべきこと5つ」という記事の中でも言及しましたが、2人とも初婚であれば結婚生活については素人。専門家を交えて、“お金、双方の両親、子供、仕事”などの基本的な懸念事項と、結婚後に想定されるリスクをあらかじめ洗い出して、対応を考えておけば、安心感がアップしそうです。

過激な部分ばかりクローズアップされがちですが、国に法律があるように、家庭でも、最低限のルールを明文化しておけば、なにか問題が起こったときも、大人同士として落ち着いて対応できそうですね。

 

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【取材協力】

篠田恵里香・・・弁護士法人アディーレ法律事務所パー トナー弁護士(東京弁護士会所属)。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する 夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつ うのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。公式ブログ『弁護士篠田恵里香の弁護道』も更新中。