なぜハマる?「ギャンブル依存の原因」を心理学で解明!

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最近は、パチンコ店や競馬場で女性客の姿を見かける機会も少なくありませんし、主婦のパチンコ依存が問題となることもあります。

しかし、そうした事象がとりあげられるのは、ギャンブルにハマる女性が珍しいから。依然としてギャンブルは、どちらかと言えば男性的な趣味と言えるのではないでしょうか。

なので女性から見て、ギャンブルに興じる男性の心理は理解しづらいかもしれません。特に負けが込んでいる状況だと、「なぜそんなお金をドブに捨てるようなことをするのだろう?」と不思議に思うことでしょう。そこで、当記事では、ギャンブルにはまる男性心理について解説します。(※1)

 

■思いがけない収入がほしいからやめられない?

ギャンブルはいくらお金をつぎこんでも当選するとは限らないという点で、“部分強化”と呼ばれる心理的効果があるといわれています。

“部分強化”というのは、ある行為をしたときに報酬がもらえるかどうか不確定ということ。逆の概念である“全部強化”は、ある行為をすれば必ず一定の報酬がもらえるということです。

一見、必ず報酬がもらえる“全部強化”のほうがオイシイじゃないかと思われますが、人間の心理とは不思議なもので、“部分強化”のほうがやる気をかきたてられるとのこと。“全部強化”だと面白みがなく、たまに思いがけない収入が得られる“部分強化”があるからこそ、ギャンブルは魅力的なのです。

特に、男性の場合、脳内ホルモンであるテストステロンの影響で、闘争心やチャレンジ精神が高い傾向にあるので、結果が不確定な勝負事であるギャンブルに女性よりものめりこみやすいといえます。

たとえば、最近は規制で少なくなりましたが、以前はパチンコ店で“出球ランキング”を積極的に発表しているところが多かったものです。また、通路にドル箱を派手に積み上げるのも、男性の競争心の高揚させる演出といえるでしょう。

 

■すぐに結果がわかるところが快感!

当選するかどうか分からない……という点では、宝くじも一種のギャンブルといえます。ところが、パチンコや競馬だと、経済的に破滅してまでのめりこんでしまう人がいる一方で、“宝くじで借金苦”なんて話はあまり聞いたことがありません。

なぜ、宝くじよりも、パチンコ・競馬のほうがハマりやすのかというと、後者の場合、“結果の即時性”があるためなのだそうです。つまり、パチンコや競馬の場合、お金を賭けてから当たりハズレの結果が出るまでに、ほとんど時間はかかりません。ところが、宝くじの場合、購入してから結果が判明するまでに、かなりの日数がかかってしまいます。

当選番号が発表される頃には、宝くじに興味を失っているということすらあります。実際に、宝くじの高額当選者が換金に現れないという事態も珍しくありません。(※2)(※3)

一方、パチンコの場合、打っている最中に大当たりの派手な演出があったり、みるみる出球が増えたりして、結果が目に見える形で現れます。また、競馬の場合、馬券を購入して間もなくレースで手に汗を握ることができます。こうした分かりやすさも、ギャンブルにはまる一因といえるでしょう。

 

■“勝利”は自分の功績に

結果の即時性があって分かりやすいといえば、たとえばジャンケンも当てはまるように思えます。ところが、ジャンケンで大金をかけて勝負するという話はあまり聞いたことがありません。なぜ、ジャンケンではなく、パチンコや競馬なのか?

この謎は、“効力感”の高さで解き明かすことができます。効力感とは、心理学用語で、ある事柄に自分が何らかの働きかけができるという感覚のことです。

ジャンケンの場合、勝負といっても、運不運の要素が非常に大きいです。もちろん、相手の顔色や心理をつくという戦略もありますが、基本的に自分で勝ち負けを左右することが難しいです。

一方、パチンコや競馬といえば、専門の雑誌や新聞も多数発行されており、勝つための研究に余念がないというファンも少なくありません。特に、男性は興味のある事については、とことんデータを収集してのめりこみやすい傾向にあるので、データの宝庫であるパチンコや競馬は男性を惹きつける魅力があるといえるでしょう。

データを研究して本当に勝率があげられるかどうかはともかくとして、ギャンブラーは、「研究すれば攻略できるかも!?」と密かに思っている人が少なくありません。

そして、たまに予想が的中して勝負に勝った場合には、それは自分の研究の成果だと感じるので、運不運で勝負で決まるジャンケンで勝つよりも強い高揚感が得られるのです。

 

 

■楽しい思い出があると止まらない!

勝った場合に嬉しいのは理解できるとしても、なぜ、ギャンブラーは大負けしても、ギャンブルをやめられないのでしょうか。

確かに、大負けした場合、ギャンブラーだって強く強く後悔します。「もう二度とやるもんか」と内心で引退宣言することすらあります。ところが、人間の心理には、嫌なことはなるべく封印してしまう“抑圧”という働きがあります。

さらに、楽しい思い出ばかりをつなぎ合わせて強化する“連合”という働きもあり、大当たりしたときの快感ばかりを反芻してしまうのです。

その結果、前の晩にはいくら悔恨の思いに打ちひしがれても、翌朝にはケロッとして開店前のパチンコ屋に並んでしまうという現象が発生します。

 

いかがでしたか? ギャンブルにハマる男性心理についておわかりいただけたかと思います。ただ、心理は理解できたとしても、とにかく彼氏や夫のギャンブル癖を何とかしたい……と考えている女性も多いのではないでしょうか?

そこで次回は、ギャンブルにハマる心理を前提として、ギャンブルをやめさせるのに効果的な方法について解説します。お楽しみに!

 

【参考】

渋谷昌三(2006)『ギャンブルの魔力』 ゴマブックス株式会社

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