時代はここまできた!なんと自販機でも「金」が買える?

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普段から道を歩いているといくつも通り過ぎる自動販売機。駅のホームなどには何台も並んでいるわけですが、外国人の人から見ると珍しいというのは、たぶん皆さんもご存じですよね。

実際海外に行くと、飲み物の自販機というのは見かけませんし、たばこもたばこ屋さんでないと買えません。

喉が渇いた時に気軽に飲み物が買えたり、中にはお菓子やカップ麺、プレゼント用の花なども買えるものまであって、ちょっとした時からすごく急いでいる時までとっても便利。

田舎のほうに行けば野菜や卵もロッカー式の自販機で買える変わり種の自販機もあるわけですが、そんな自販機大国である日本でも、それを使って買うかどうかちょっと考えてしまうものがあります。

 

それはなんと、“金”。ゴールドの方の金が自動販売機で売られているのです! 日本には今のところ、東京都中央区にある、スペースインターナショナル株式会社に設置されています。

金と言ってイメージするのは『金の延べ棒』あたりだと思うのですが、自販機らしく、買えるのは小さな純金バー。純金バーはもちろん、さまざまな国のコインも買えたりします。

そのコインは、オーストラリアのカンガルー金貨やカナダのメイプルリーフ金貨、中国のパンダ金貨などなど、可愛いデザインで人気のものがいっぱい! しかも買い取り保証書がついてくるという丁寧さ。

 

でも、ちょっと待って! 金貨ってすごく高いと思うんですが。しかも自販機というと品物ごとに値段が決まっているイメージがあるのですが、その辺りはどうなっているんでしょう?

この自販機で買えるメイプルリーフ金貨の1/10オンスの価格は16,099円(2011年8月4日現在)。ユーロの危機やアメリカ経済にも暗雲が、というこの時期に、金の取引価格はずっと上がり続けていたりします。

その日によって価格は変動するわけですが、なんとこの自販機、10分ごとに価格が変わるというではありませんか! もっともそうして価格が変わらないと売る側が困っちゃうので、当然と言えば当然ですが、ずいぶんハイテクな感じがしますね。

 

しかも、金の自販機らしく外側も24金張り! 見た目からぴっかぴかな訳です。

売っている中身も高価なら、見た目も豪華なこの自販機、盗まれてしまうんじゃないかと心配になりますよね? でも大丈夫なんです。

この自販機を開発したのはドイツの会社なのですが、なんとダイナマイトの爆発にも耐えられる強度があるのだそう。設置してあるところも銀行のATMのような場所ではないので、重機で盗まれる可能性も低そうです。

 

最初はドイツやオーストリア、スイスなどに設置が始まり、なんとアメリカにも。場所はラスベガスとフロリダというのがなんともアメリカらしいのですが、治安のことを考えるとなんだか心配になってしまいます。物珍しいのが人気なのでしょうか。

けれども、この自販機、欧米諸国よりも人気がある場所があります。それは中東やアジア圏。中東で最初に金の自販機を置いたのはアブダビのエミネンスホテルなのですが、その後ドバイにも設置されるようになり、徐々にそれは広がっていっているようで、アジア圏ではベトナムに設置されています。

なぜ金の自動販売機なのかは、理由があります。たとえばアジアであれば、金は繁栄の象徴。インドでは無理をしても金を買うといいますし、台湾でもお金がある時にはそれを金に変えておくといいます。銀行金利や株のように暴落することがなく安定している事もあるでしょう。

さらに中東、とりわけイスラム教の国では、利子を取ってお金を貸すことを禁止する言葉がコーランにあるため、利子を取ることは罪になるのです。

なので銀行も無利子。「それで経営が成り立つの?」と思ってしまいますが、『利子』はダメでも『利潤』や『配当』は問題ないので、それで成り立っているのだそうです。なんかへりくつっぽいですけどそれはそれで納得です。

 

もともと『利子が罪』という認識のあるイスラム圏の人たちにとって、金は確実な資産運用方法でもあるわけです。実際、イスラム圏の国に行くと、空港の免税店などでも金製品がとても豊富に販売されていたりします。

また、トルコでは年に一度、結婚記念日に金のバングルを夫が妻に贈るという習慣があるのですが、細工に関係なく、重さでアクセサリーが売られています。日本のように宝飾品としてのイメージよりも資産としてのイメージが強いためかも知れませんね。

ちなみにこのバングル、繊細な細工のものを手ごろな価格で外国人も買えるので、お土産としても好評だったりします。

 

とは言え、『大事な資産』を買う為に、自販機へ何枚もの1万円札を入れるのはなんだかスリリングな気がしてしまいますね。

日本で金の投資をするとなると中には怪しげな会社もあるので、そういうところに騙されるよりはいいのかもしれないのですが……。

自販機で手軽に金貨を買っちゃうという勇気あるチャレンジから、金への投資は果たして始まるのでしょうか? これからの動向が気になりますね!

 

【参考】

純金・金貨・金のアクセサリーの自動販売機/スペースゴールド