心理学的に「もう見た目でだまされない」ようにする方法

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前回の記事では、人を見る目がないのは、“過去の記憶”や“根拠のない先入観”のせいだということをお伝えしました。

では、こうした要素を排除して、人を正しく判断するにはどうすればいいのでしょうか?

 

 

■過去の記憶を分析する方法

人を見る目を誤らせるひとつ目の要素は“過去の記憶”ですが、どうすれば過去の記憶に縛られずにすむのでしょうか?

いつも見た目でだまされるという人は、自分の過去を徹底的にあらいだす必要があるでしょう。

自分が過去にどんな人間と、どのような関わり方をしてきたのかということを具体的に書き出してみることをオススメします。

この方法を実施する際には、2点気を付けなければならないことがあります。まず1点目は、人間は自分では忘れたつもりになっている思いがけない記憶に縛られているという点です。

つまり、過去を検証しようとすると、どうしても直近の記憶―たとえばつい最近別れた彼氏などに捉われがちですが、実はこうした鮮明な記憶よりも、すぐには思いだせないような記憶のほうが危ないのです。

なので、昔の卒業アルバムなどを引っ張り出して、なるべく古い記憶を呼び覚ましましょう。

もう1点は、人をラベリングして分かったつもりになってはならないという点です。

つまり、過去に関わった人物を検証していくと、どうしても「こういう見た目の人は、こういう性格をしている」というふうに、ラベリングして満足してしまいがちです。

しかし、こうやって他人をラベリングすることは、新たな先入観を生み出すだけで、それがミスリードになるおそれがあります。

過去を検証する目的は、他人を評価することではなく、自分の傾向を知ることです。つまり、「過去にこういう人物と出会ったことがあるから、自分はその人物と似た人を好きになる(もしくは嫌いになる)」というふうに、自分を見つめることが大切です。

 

■先入観を払しょくする方法

人を見る目を誤らせるもうひとつの要素は“先入観”です。先入観は、過去に自分が実際に体験した出来事からも形成されますが、テレビや漫画などのメディアからも影響を受けます。

自分の“先入観”を浮き彫りにするためには、「こういう人はこう」という人間観を思いつく限り書きだしてみましょう。容姿に関することだけでなく、服装や態度など、“目に見えるものからどんな印象を受けるか”について、吟味します。

たとえば、「太っている人はおおらか」「銀縁眼鏡の人は真面目」「声の大きい人は自信家」などです。多ければ多いほどいいのですが、キリがないので20~30個くらいを目標としましょう。

この作業は、ひとりでやってもいいのですが、できれば友達も巻き込んでお互いに見せ合うなどするとさらに効果的です。他人のものと比較することで、自分の人間観をより客観的に把握できるからです。

また、この作業の目的も、前述の過去の検証同様、“自分の傾向を知る”ことです。自分の先入観が正しいかどうかは二の次。自分がどんな人物に甘く、逆にどんな人物に厳しいのかを知ることが大切です。

 

いかがでしたか? 人は過去の経験や様々な情報から学習することができるので、「人を主観で判断する」というのは、悪いことではありません。むしろ、鋭い人の場合、直感がかなり正しいということもあります。

ただ、いつも見た目でだまされる、いわゆる“人を見る目がない”人は、ぜひ当記事で書いた方法を実践して、正しく人を判断するのに役立ててくださいね!

 

【参考】

植木理恵(2008)『人を見る目がない人』 講談社