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裁判中に恋人を捨てたイケメン/カーチャン泣かせな被告人列伝(2)【法廷の変態シリーズ6】

2011/10/03 22:00  by   | カップル, デート, ニュース, モテる女, 出会い, 男性心理

法廷ではさまざまな人間模様を見ることができますが、前回に引き続き、今回は“カーチャンと息子”の関係性にクローズアップした“カーチャン泣かせな被告人列伝”の第2弾をお届けします。

 

■2:恋人orカーチャンでカーチャンをとったイケメン被告人

酒気帯び運転で人身事故を起こし、逮捕・起訴された25才男性の裁判を傍聴したときのことです。

検察官の冒頭陳述によると、被告人は自宅でビールを飲んでいたところ、交際中の恋人から「迎えにきて」と呼び出され、飲酒状態にもかかわらず車を運転してしまったとのこと。

なるほど、これは傍聴席に恋人が来ているはずだと傍聴マニアセンサーが働き周囲を見渡してみると、若いイケメン被告人と釣り合いがとれそうな若くて可愛らしい女の子が最前列に陣取り、深刻な顔をしてひとりで座っているではありませんかっ。

「ふむふむ、この子が被告人を事件当日呼び出した恋人に違いない!」と目星をつけました。

 

冒頭陳述が終わり、それでは情状証人の出廷、となったとき、最初私はこの恋人が証人として呼ばれているのかと思っていましたが、実際に呼ばれたのは被告人の母、カーチャンでした。

弁護人から「息子さんが飲酒運転で事故を起こしたと聞いたときに、どう思いましたか?」と聞かれると、

「誰かにはめられた、と真っ先に思いました。だってケンちゃん(被告人のこと)、いや息子は法律を犯すようなことをするはずないんですっ。ずっといい子で反抗期もなかったですし、家族思いで、それに法学部出身なんです! だから息子は人に無理に頼まれ、優しかったから断れなかっただけなんです!」

かなりキテるなこのカーチャン。なんだか盛り上がりそうな気配になってまいりました。

そして弁護人に「息子さんに無理を頼んだ人物とは?」と聞かれると、「当時おつきあいしていた息子の“元”恋人です」と、「元」の部分をわざとらしく強調して言うではありませんか!

 

「ほほぅ、事件を機に恋人とは別れたのね」と思って先ほどの傍聴席の恋人に違いないと目星をつけた女性に目をやると、見事なまでに「はぁ?」という驚きの表情で被告人を必死に見つめています! これは別れてないな、少なくとも彼女は別れている認識はないんだと直感しました。

肝心の被告人の様子は?と伺ってみると……。んんっ! なんということか、肩をぶるぶる震わせ、信じられないくらいこれでもかとうつむいた状態で、ポロポロ大粒の涙を流しているではありませんか! うぉー! これは面白くなってきました!

この並々ならぬ法廷の様子を察知した検察官は、私が聞いてほしかった質問を投げかけました。

検察官「息子さんとその恋人は、別れることを納得していないのではないですか? お母さんの希望や憶測……」

と言いかけたところでカーチャンは検察官の言葉をさえぎり、

「別れました! もう私たち家族には関係のない人です! だからもう息子は二度と法律をおかすようなことはしなくなりましたっ!」

この言葉に、怒りの表情で唇を噛み締めカーチャンをにらみつける恋人と思しき女性、そしてあいかわらずうつむいたまま泣き続ける被告人……。

 

そしてついに当事者である息子、被告人質問TIMEに突入!

弁護人は恋人との関係をうまくはぐらかして質問していましたが、検察官はちゃんと突っ込んでくれました。

検察官「あなた、その恋人と本当に別れていますか?」

被告人「……」

無言でうつむく被告人。

傍聴席を見渡すと、最前列上手にカーチャン、下手に恋人。その数列後ろのセンター席が私。両者を同時に見られるという最高のポジショニングを無意識にとっていたようです。

こっそりふたりの様子を伺うと、動揺を隠せず不安げな表情で今にも泣き出しそうな恋人とは対照的に、姿勢よく堂々としていてどこか余裕顔のカーチャン。さてこの物語の結末は!?

 

検察官「本当は別れていないのではないですか? また同じようなことを繰り返すのではないですか?」

被告人「……わ、別れます! い、今別れましたっ!」

おおーーーーー!

法廷内が一瞬ざわっとしたとき、最前列下手の恋人と思しき女性がすくっと立ち上がったではありませんか。

そしておそろしいまでの無表情で、ゆっくりゆっくり、一歩一歩噛み締めるように歩き出し、法廷から立ち去ろうとしています。そしてその光景を法廷中が見守るような不思議な時間が流れました。

その後、裁判官から被告人へ「すべて自分が決めた結果だと理解しなければいけませんよ」

うむ、重い言葉です。

 

裁判終了後、保釈中だった被告人はうつむいたまま、カーチャンに腕を引っ張られて退廷していきました。この被告人が裁判官の最後の言葉を理解しているといいのですが……。

その後の被告人と元・恋人がどうなったかを追うことはできませんが、少なくとも元・恋人は大きな心の傷を負ったはずです。しかも「裁判中に公衆の面前で一方的に別れを告げられた」なんてレア体験すぎますよね。

でも保身のためにカーチャンの言いなりになっちゃう被告人とはいずれ亀裂が生じたでしょうから、いいきっかけだったのかも?

次回は同じくカーチャンと息子シリーズ第3弾、“100才のカーチャンを法廷に立たせたダメ息子”をお送りします。

 

☆法廷の変態シリーズ

1. 『脱ぐ男に理解を示しすぎる裁判官』

2. 『真摯なストッキングフェチ男』

3. 『マナーに厳しすぎる傷害犯』

4. 『逮捕されてしまった宇宙人』

5. 『裁判で小遣いUPを宣言するカーチャン』

☆法廷の変態シリーズ番外編

『無職男、新幹線で全裸の謎』

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