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【連載10:AFTER】くだらない…なんなのよ!温厚な少女が激怒した「悪メンの返事」とは

2016/02/01 21:00  by   | モテる女

大学寮生活初日の夜は、なんとお坊ちゃまたちのフラタニティハウスで夜通しパーティー。

清楚なワンピースを“澄まし屋”(ミス・プリス)とからかわれたり、ハーディンのキスを目撃したり……。テッサは散々な目にあいました。

一方、ルームメイトのステフも股間を押し付け合って男子と踊っていたものの、酒に酔いすぎて倒れ込み、嘔吐。ついには意識を失ってしまいます。

そんな乱痴気騒ぎの夜も明け、目が覚めると一階はごみだらけ。そこにゴミ袋を持ったハーディンがあらわれたのでした(前回)。

 

■テッサ「窓を閉めて」ハーディン「……(思い切り全開にした)」

腕でなぎ倒すようにして、カウンターにあるカップ類を袋に一気に入れていく。

「べつに。ネイトもここに住んでるの?」

ハーディンはわたしを無視したまま、掃除を続けた。

「ねえ、住んでるの?」さっきよりとげとげしい声でもう一度尋ねる。「教えてくれたら、あなたの前からさっさと消えてあげられるんだけど」

「わかったよ。彼はここの住人じゃない。あいつが、お坊ちゃんたちの社交クラブに属するような人間に見えるか?」

「でも、それを言うならあなたも同じよ」ぴしゃりと言い返すと、ハーディンは苦虫を嚙み潰したような顔になった。

そして、わたしをわざわざ避けてキャビネットへ行き、扉を開けてペーパータオルを取り出す。

「この近くを走っているバスはない?」答えを期待せずにきいてみる。

「ある。一ブロックほど離れてるが」

彼についてキッチンを歩き回った。「どこなのか教えて」

「一ブロック離れたところさ」からかうように、ハーディンの口の両端があがる。

くだらない、なんなのよ。わたしはキッチンを出た。ゆうべのまともな受け答えはたまたまで、今日は正面から攻撃してくるつもりらしい。昨晩みたいなことがあった以上、彼のそばにいるのも我慢できない。

ステフを起こしにいくと、意外にあっさり目を覚ましてにっこりしてくれた。幸い、彼女もさっさと帰りたいと言う。

「ちょっと離れたところからバスが出てる、ってハーディンが言ってた」いっしょに階段を下りながら、わたしはステフに言った。

「バスなんか乗らないよ。ハーディンとネイトのどっちかが車で送ってくれるから。ねえ、ハーディンにいやなことを言われたんじゃない?」彼女はわたしの肩に手を乗せて言った。

キッチンに入り、オーブンからビールの缶を取り出しているハーディンを見つけると、彼女は偉そうに言い放った。「ちょっと、あたしたちを寮に送る準備できた? 頭が割れるように痛いんだけど」

「オーケー、ちょっと待て」彼は、わたしたちが来るのを予想していたかのように答えた。

寮へ戻る車内でステフはずっと、スピーカーから流れるヘヴィメタルの曲に合わせて調子よく歌っていた。窓は閉めてとわたしが丁寧に頼んだにもかかわらず、ハーディンは思いきり全開にした。そして黙ったまま、長い指でハンドルをこつこつとたたいていた。といっても、わたしはとくに彼を見ていたわけではない。

「あとでまた来るよ、ステフ」ハーディンがそう言うと、助手席から降りた彼女はうなずいて手を振った。

「バーイ、テレーサ」ドアを開けたわたしに向かって、小ばかにしたような顔で彼が言った。まただ。わたしはあきれて首を横に振りながら、ステフについて寮に戻った。

 

■男子がいない時間にシャワーを!

週末はあっという間に過ぎていき、なんとかハーディンと顔を合わせずにすんだ。日曜の朝早くにわたしが買い物に出かけたのも、彼が部屋にやってくる前。戻ったのも、彼が帰ったあとだったようだ。

小さなドレッサーは新しく買った服でいっぱいになったけど、服をしまいながらも、頭のなかでハーディンの不愉快な言葉が鳴り響いていた。教会じゃなくて、パーティーに行くんだってわかってるよな?

買ったばかりの服も同じことを言われるだろう。でも、ステフとはもうパーティーには行かない。というか、ハーディンがいそうなところはどこだろうと、絶対に。いっしょにいても楽しくないし、口げんかするのも疲れるだけだ。

やっと、月曜の朝がきた。大学での授業一日目、準備は万端だ。シャワーを浴びるためにいつもより早起きした。男子がうろうろしない時間なら、急かされることもない。

前開きの白いブラウスとカーキ色のプリーツスカートは、アイロンをかけてハンガーに掛けてある。それに着替えて髪をピンで留め、バッグを肩にかける。絶対に遅刻しないよう、十五分ほど余裕を見て、さあ出かけようとした瞬間、ステフの目覚ましが鳴った。彼女はスヌーズボタンを押したが、起こしてあげるべきだろうか。

彼女の授業はわたしより遅く始まるのかもしれない。それとも、サボるつもりなのか。新学年の授業一日目に遅れていくなんて、わたしだったらイライラしてしかたないけど、二年生のステフは気にならないのかもしれない。

 

■ぎりぎりセーフ……だったのに!

もう一度鏡を見てから、最初のクラスへ向かう。キャンパスマップを調べておいたおかげで、二十分もしないうちに教室棟に着いた。一年生必修の歴史の教室に入ってみると、学生はひとりしかいなかった。

彼も時間に正確な人のようだ。この大学で初めての友達になれるかもしれない。わたしは隣に座った。「みんなはどこ?」ときくと、彼はにっこりしてくれた。それだけで、ちょっと気が楽になる。

「遅刻しないよう、キャンパスじゅうを走り回っているんじゃないかな」その言葉を聞いて、たちまち彼が気に入った。わたしも同じことを考えていたからだ。

「テッサ・ヤングよ」親しみをこめてほほ笑みかける。

「ランドン・ギブソンだ」と、感じのいい笑顔が返ってきた。

授業が始まるまで、ふたりでいろいろおしゃべりをした。ランドンはわたしと同じく文学専攻で、ダコタというガールフレンドがいるらしい。それに、ノアは一学年下だと知っても、驚いたりからかったりしなかった。もっと深く知り合いたいと思ったけど、ほかにも学生が集まってきたので、わたしたちは教授のところへ行って自己紹介をした。

新学期最初の日が過ぎていくなか、一日に五コマも詰めこんだことを後悔した。ふつうは四コマなのに。選択科目の英文学の教室へ急ぐと—これが今日の最後の授業—ぎりぎりセーフだった。最前列にランドンが座っているのを見つけて、ほっとする。幸い、隣の席が空いていた。

「また会ったね」彼は、腰を下ろしたわたしに笑顔で言った。

教授がやってきて、今学期のシラバス(訳注:授業の内容やテーマを説明したもの)を配布しながら、英文学を教えることになった経緯や、自分の研究テーマがもつ魅力などについて話し始めた。

課題となる文献リストについて教授が説明している途中で、ドアが音を立てて開いた。わたしは思わず、落胆の声をもらした。ハーディンが教室に入ってきたからだ。

「もう、最悪」

「ハーディンと知り合いなの?」とランドンが言う。彼ほど感じのいい人にまで知られてるなんて、ハーディンはよほどの“有名人”に違いない。

 

次回、「こんどテレーサと呼んだら、そのときは……」「じろじろ見てんじゃねえよ!」激しさを増すテッサとハーディンの言い争い。そして訪れた金曜日。テッサはまたもパーティーに誘われます。今度は……ダブルデート!?

 

【参考】

アナ・トッド(2015)『AFTER 1』(小学館文庫)

 

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