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「女は愛にストーリーを…男はセックスにストーリーを」欲しがる
月島もんもんM.Tsukishima
「お腹がでっぷりと出ているし、体毛がもじゃ〜としてて……もう生理的に受け付けなくて、私、その人とはHしないで帰りました」(22歳/牡羊座B型)
街頭インタビューをしていると、不思議な回答に出会うことがあります。
筆者が男性だからかもしれませんが、それはほとんど女性からの回答です。
—それではなぜ、その男性とデートしたんですか?
「だって……、私が彼氏にフラれて悲しかったとき、一生懸命慰めてくれたし、趣味や考え方なんかも凄く合うんですよ。それで、ちょっと“いいかな”と思って。みんなから“その人にしなよ!”なんて言われて……」
ますます、わかりません。これって“好き”になっているのではないのでしょうか? 女性にとって、外見ってそんなに大切だったのか?
今回のケースを、官能小説家で恋愛コラムニストの小川沙耶さんにお聞きしました。
■“オトコ”を感じなかった理由
「この女性は、“愛していた”んだと思います、この男性のことを。
悲しいときに慰めてもらって、いろいろなことを語り合って、“いいかな”と思えたのでしょう。でも悲しいことに、“オトコ”を感じることができなかったんですね。
“お腹でっぷり”や“体毛もじゃ~”も含めて、きっと幻想がなかったのです。その男性に。相手を愛することができても、“この人にすべてをゆだねてもいい”と、その瞬間だけでも思えなければ、よほどの淫乱でない限り、女性はセックスできません」
■女は愛にストーリーを欲しがる
「だけど、“愛する”ことはできます。女性は、セックスなしでも、男性を愛することはできるのです。ただ、そこにはストーリーを必要とします。
ある場面で優しくしてもらった、信じられない偶然でバッタリ出会った……なんでもいいですが、“愛する”ことにストーリーを欲しがります。
逆に言えば、ストーリーさえあれば、本能的には受け付けなくても“愛して”しまえるのです。だから、自分の中でストーリーが始まってしまうと、“あの人のこと、好きなのかな?”なんて、悩み始めます。
これが母性からきているのかとか、そういった専門的なことは私にはわかりませんが、想像力で“愛してる”を構築してしまえるのです」
■男はセックスにストーリーを欲しがる
「男性の場合は逆です。愛することにストーリーなどいりません。“なんかいいな”と股間が反応したら、パチッとスイッチが入ります。最初は“やりたい”=“好き”です。
しかしセックスになると話は別。いざ裸にひんむいていくとなると、そこに勝手にストーリーを構築していきます。
“取引先のあの娘が、いまこんな姿にさせられて……”などと、今までの恋愛ストーリーをここで一気にエロに転化させ、異様に興奮するのです。
男性が看護師やアイドルの衣装など制服に発情しやすいのも、ストーリーが容易に構築できるから。
ストーリーが想像できなくなったとき、男性は相手の女性を抱くことに飽きてしまいます。だから、相手の想像力を常にかきたてる努力が必要です。
想像力豊かな男性だと、長く仲良くできますね。もちろん、それはエッチな想像力ですが」
いかがでしたか。男と女の違いについて、官能小説家の小川沙耶さんに教えていただきました。こうした“違い”があるからこそ、うまくいったりいかなかったり、恋愛が楽しいのかもしれませんね。
でも、今の若い人は恋愛自体がメンドクサイと思う人も多いらしいです。もっと楽しいことがあるのかなー?
【取材協力】
※ 小川沙耶(おがわさや)・・・官能小説家、恋愛コラムニスト。女性のリアルな性と恋愛を描くためという名目で、現在も派遣OLとして週2回勤務中。いまいちやめどきがわからない。