「気配り上手」なのにモテないのはなぜ?精神科医が解明【前編】

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“気配りのできる女性はモテる”というイメージってありますよね? 雑誌やインターネット上でも、“モテるための気配りテクニック!”みたいな記事をよく見かけるほどです。

ところが、飲み会などでものすごく気配りをしているのに、それでもイイ男には全然モテず、ダメ男に引っかかるばかりだという女性がいます。

なぜ、気配り上手なのに、幸せな恋愛ができないのでしょうか? その原因、実は“過剰適応”かもしれません。過剰適応とは、一言で説明すると、周りの人に合わせすぎてしまうという状態のこと。

当記事では、精神科医・名越康文氏の著書『危ない恋愛』をもとに、気配りが空回りする過剰適応な女性の実態を2回にわたって紹介します。

【前編】の今回は、“過剰適応ってどんなもの?”というイロハについてです。

 

■飲み会での態度でわかる“過剰適応”の兆候

上でも説明したように、過剰適応とは周りの人に合わせすぎてしまう状態です。単に、周囲を気遣うという次元を超えて、その場にいる誰からも嫌われたくないという目的で動きすぎるという傾向があります。

たとえば、飲み会を想像してみてください。参加者が10人いるとすれば、そのなかには自分にとって「この人いいな……」と密かに思いを寄せている人もいれば、「どうしてもこいつとはウマが合わない」という人もいるでしょう。

通常であれば、自分が思いを寄せている人に対してはなるべく好かれようと積極的にアピールし、逆に苦手な人には失礼のない程度にせいぜい話を合わせるといった態度をとるのではないでしょうか。

ところが、過剰反応の人の場合、そういうメリハリがききません。それどころか、苦手な人にこそ、嫌われまいとしてイイ顔をしようとするところがあります。

また、飲み会の間中、参加者全員の顔色をうかがって、少しでもつまらなそうにしている人に気付くと、「あ、ビールおかわりいかがですか?」などと声をかけて、盛り上げ役に徹しようとするのです。

 

■飲み会終了後に現れる過剰適応の症状

「飲み会でそうやって気遣えるって、すごくイイ女なんじゃね?」と思うかもしれません。

たしかに、根っからの人付き合い大好き人間で、周りを楽しませたくてしかたがないというのであればいいんです。

しかし、過剰適応の人の場合、行動の動機が“人に嫌われたくない”というネガティブなものですから、どこか違和感がありますし、周りからも評価されにくいのです。

ここまで読んで、「もしかして自分は過剰適応かもしれない」と気付いた人もいることでしょう。または、「なんだ、自分には関係ない」と思った人も。

ただし、「自分には関係ない」と思った人も実は危ない。というのも、過剰適応の本人が、表層意識では「私って周りの人を楽しませるのが大好き!」と思い込んでいることがあるからです。

自分が過剰適応かどうかは、飲み会終了後の精神状態で判断できます。あなたは飲み会終了後、とても充実した気分で眠りにつけますか?

もしあなたが、どこか満たされない思いや自己嫌悪を感じるのであれば、それは嫌われたくないと無理して周囲を気遣っている証拠です。特に、空虚感を埋めるために、帰宅してから独りで飲み直すようなことがあれば、過剰適応である可能性が高いといえるでしょう。

 

まずは、過剰適応の概要をお届けしましたがいかがでしたか? 【後編】では、過剰適応の原因や問題点(なぜ幸せな恋愛ができないのか)について、さらに掘り下げたいと思います。

 

【参考】

名越康文(2005)『危ない恋愛』 光文社