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中学生男子にありがちな「母親との会話」10パターン【後編】

小野陽

小野陽

作家の小川康弘さんに教えていただいた、“中学生男子にありがちな母親との会話”をお伝えしています。

前編では、「勝手に部屋入んじゃねーよ!」「牛乳切らすなっつったじゃん!」「うるせえクソババア!」などという、反抗期ならではの台詞が出てきました。

この後編では、どんな会話のパターンが出てくるのでしょう?

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■6:「(親に褒められたあとに)それ、この間、新聞に“子供を褒めよう”って書いてあったからでしょ?」

「思春期で難しい年頃になった子供との接し方に親も頭を痛める時期です。親たちは色々と情報を集めて生かそうともします。

これは僕のことですが、当時、教育を受ける立場として教育に関する記事やニュースに興味がありました。そこで“子供を褒めよう”みたいな記事を目にしたんです。

そんな時、母親が僕を褒めてきたんですが、褒め方が見え透いているというか、ちょっとわざとらしいというか、これみよがしだったんです。

そこでピンときまして、反抗期も手伝って上記のような言葉を言いました」

 

■7:「うん」

「反抗期がピークに達すると、何を聞かれても“うん”しか答えません。例えば、

母“この間、部活の試合どうだった?”

息子“うん”

母“……”

母“今日何食べたい?”

息子“うん”

母“……”

というような具合です。

母親からしてみたら、その質問に対して“うん”はねえだろと思いますが、怒っていたら完全無視ですから、“うん”だけでも返事がある場合は機嫌が悪くない可能性が高いです」

 

■8:「なんでハゲと結婚したんだよ!」

「父親の遺伝が直撃するのが子供です。

上記の“ハゲ”の部分には、短足、体毛が濃い、ワキガ、などなど父親の特徴が様々当てはめられると思います。

将来の自分に悲観し、ついつい母親のせいにしてしまうことがあります」

 

■9:「塾辞めるからその分のお金をくれ!」

「部活と勉強の両立が辛いときや、欲しいものがあるけどお金がないときなどに湧いてくる気持ちです。

中学生はバイトもできずお金がありませんから、お金を手にする方法を考えると浅はかな考えにだどりつきがちです」

 

■10:「人の歌にハモッてくんじゃねえよ!」

「リビングで雑誌などを読みながら鼻歌を歌っていると、母親がハモッてくる時があります。

難しい年頃の子供とどうにかコミュニケーションをはかろうとしているのでしょうが、これが逆効果。涙ぐましい母親の愛情とは裏腹に、息子の逆鱗に触れてしまいます」

 

いかがでしたか? 他人事としては微笑ましく思えますが、「自分が母親になって、こんな言葉を息子に浴びせられたらどうしよう……」なんて、ちょっと心配になりますね。

 

 

【参考】

小川康弘・・・1977年2月13日生まれ。作家。芸人時代に文芸誌にて小説を多数発表。著書に短編小説集『かてきょ!』がある。現在、小説の他にテレビ、CM、ライブ等の構成に携わる。

構成で参加しているエレキコミック第21回発表会『有様』が2012年7月12日(木)~16日(月・祝)まで銀座博品館劇場にて開催。ツイッターは@ogawayasu。