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弁護士に聞く!女性を狙う危険な詐欺師男の特徴【後編】

星 花

星 花H.Hoshi

【前編】では、ネット上などで女性を狙う危険な詐欺師男の特徴について、弁護士法人アディーレ法律事務所のパートナー弁護士・篠田恵里香さんに伺ってきました。後半でも、さらに巧妙な手口について、チェックしてゆきたいと思います。

 

目次

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■4:すごくイケメンというわけでもない(見た目は普通の男性)

「従来の男性詐欺師といえば、“超イケメン”“思わずうっとり”という外見が華やかな男性が主流でした。つまり、“女性がその気になるのも無理はない。”と納得しちゃうような風貌の男性です。しかし、最近は“あれ? なんで?”と首をかしげてしまうような風貌の男性も多いのです。

理由は、出会い系・婚活サイトの増加です。こういうサイトには、“交際相手を探している女性”が多数集まっており、しかも交際歴・性格・男性のタイプなども詳しく情報が書かれていますよね。これは、詐欺師からすればターゲットの宝庫。さほどイケメンでない男性でも、“自分でも落とせそうな相手”に的をしぼり作戦を練るのです。

こうなると、騙すのは簡単というわけです」

“女の結婚詐欺師は美人とは限らない、なぜなら美人ではないほうが安心感があるから”と言う意見はよく耳にしますが、男性も同じかもしれませんね。前編で出てきたバブリーでベタなタイプの詐欺師より、ある意味やっかいかもしれません。

 

■5:確実な儲け話や得する話・結婚話を急にしてくる

「男性詐欺師は突然、確実な儲け話や結婚話をもちかけてきます。しかも、“今がチャンス。これを逃すともうチャンスはない”という下りで、“絶対に今!”と念押ししてきます。この話を聞いた女性は、“今を逃してはいけない”と焦るとともに、“お金持ち”や“社長夫人”を夢見てしまいます。もちろん、“男性を喜ばせてあげたい”という健気な気持ちもあいまっています。

冷静になればそんなうまい話はないと気づくはずですが、“なんで騙されたんだろう”と気づくのは相手がドロンした後です。自分は絶対騙されないと考えている女性であっても確実に騙し切るのが詐欺師です。相手は毎日“騙すことばかり考えている”騙しのプロであることを忘れてはいけません」

まるで営業マンが契約をクロージングさせるためのマニュアルのようですね。「いつやるの? 今でしょ!」と、軽妙なノリで背中を押されてお金を振り込んでしまわないように、高額のお金に関することは、決断する前に親しい人に相談したいものですね。

 

■6:メールや電話は頻繁だがなかなか会えない

「男性詐欺師が騙している相手は一人や二人ではありません。しかも、“お金が底をつくまで”しぼり取れるだけしぼり取ろうとするので、“並行して何人もの女性と関係を続けている”のが実態です。その間、女性の心を惹きつけておく努力は欠かしません。メールや電話はとにかく頻繁に行い、愛情アピールで女性を酔わせます。

ただ、体はひとつなので全ての女性と頻繁には会えません。また、面前での行動はボロがでやすいので避けようとします。メールや電話が頻繁なのに比べ、異常なほど会う回数が少ない場合は危険信号です。会えない理由を聞いても、“仕事が順調すぎて忙しくて”なんてもっともらしい言い訳をするので注意が必要です」

以前、人気ミュージシャンを装って女性にお金を振り込ませた詐欺師が逮捕されていましたが、一度もあったことが無い相手を騙すというケースもあるようですね。普通の彼氏だとしても、異常なほど会う回数が少ないのは問題ですし、気になるようでしたら、本当に仕事なのかどうか、調べてみたほうが良さそうです。

 

いかがでしたか? 婚活サイトなどは、そもそも“見ず知らずの男女が出会って世界が広がる”事に価値があるとも言えますが、紹介者を挟まない出会いは、危険も多いものです。すべては自己責任だと思って警戒心を無くさず、自分なりの男性チェック基準を作って、本当に信用できる人なのかを、見極めたいものですね。

 

【取材協力】

※ 篠田恵里香・・・弁護士法人アディーレ法律事務所 パートナー弁護士(東京弁護士会所属)。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する 夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。公式ブログ『弁護士篠田恵里香の弁護道』も更新中。

 

【参考】

※ 『弁護士が教えるパーフェクト離婚ガイド』(アディーレ法律事務所)