知っておきたい!結婚していない恋愛関係でも慰謝料が発生するケース【前編】

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結婚後に離婚すると、慰謝料や財産分与などが発生しますが、どんなに夫婦同然でも、恋人同士の別れには適用されないのでしょうか? そんな素朴な疑問を、アディーレ法律事務所パートナー弁護士の篠田恵里香さんに聞いてみました。

「日本の法律では、単純な交際関係は“自由恋愛”が原則。こっぴどい振られ方をしても、二股・三股をかけられたとしても、法律上はセーフになってしまうのが実情です。ただ、場合によっては、恋人に対し“慰謝料払ってよ”と言うことができそうです」

と篠田さん。では、具体的にはどのようなケースが該当するのか、見ていきましょう。

 

■ 内縁関係にあったのに浮気をされた(別れてくれと言われた)

「婚約や結婚をしたふたりではなくとも、夫婦同然に一緒に暮らしている場合には“内縁の妻”にレベルアップし、“浮気”を理由とする慰謝料が請求できるようになります。また、内縁の夫から“別れてほしい”と言われた場合には、いわば“離婚してほしい”と言われたのと類似の扱いとなり、慰謝料請求ができることになります。

内縁の妻にレベルアップするためには“夫婦同様の共同生活をしている実態”と“夫婦同様に暮らしていこうとする意思(内縁意思)”が必要です。同棲期間も数か月では足らず、ある程度長期間が必要でしょう」

芸能人が、長く夫婦同然だった内縁関係の女性から訴えられたニュースなどたまに耳にしますが、周りからも夫婦同然と認識されていたカップルであれば、夫婦と類似した権利があるようですね。

 

■ 妊娠させておいて話し合いに応じない

「“子供ができたみたい”と相談したら、急によそよそしくなるオトコ、いますよね。“産むべきかどうか、どうしよう”と相談しても、“俺には関係ない”と言って逃げたり……。本当に不甲斐ないオトコですね。

このように、相手に妊娠をさせておきながら、何ら話合いに応じようとしない男は、法律上、“胎児の父親として無責任極まりない行動”という評価を受け、慰謝料を支払うべき義務が生じます。

過去にも、“妊娠させておいて話し合いに応じない”男に対し、慰謝料100万円の支払いを命じた裁判例が存在します」

結婚していないから無責任でOKというわけではなさそうです。 泣き寝入りをしないためにも、知っておいて損は無い裁判例ですね。

 

■ストーカー行為や盗撮・盗聴行為

「あまりに好きすぎて……狂気的な行動に発展する、いわゆるストーカー。最近増えていると言われています。

ストーカー規制法に抵触するストーカー行為については、執拗につきまとう行為により、“不安や恐怖”を覚え、相当な精神的苦痛を被るといえます。なので、ストーカー行為をした相手に対し、慰謝料の請求ができることになります。

また、部屋に盗聴器を付けたり、部屋の中を盗撮するなどの行為。これは、プライバシー侵害に当たりますので慰謝料請求が可能です。

メールを勝手に見る行為についても、通常の恋人同士の間では、少なからずプライバシー侵害の可能性があります。気を付けてくださいね」

 

いかがでしたか? 昨今ではニュースなどで、ストーカーをこじらせた人の、傷害や殺人など恐ろしい事件が目に付きます。危険を感じたら、早めに法律の専門家や警察に相談したほうがよさそうですね。

後編でも、さらに3つの、“未婚でも慰謝料は発生するケース”について伺ってみたいと思います。

 

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【取材協力】

篠田恵里香・・・弁護士法人アディーレ法律事務所 パートナー弁護士(東京弁護士会所属)。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する 夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。公式ブログ『弁護士篠田恵里香の弁護道』も更新中。

 

【参考】

『弁護士が教えるパーフェクト離婚ガイド』(アディーレ法律事務所)