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ムチャなお願いも大丈夫!彼に「いいよ」と言わせる交渉テク【前編】

星 花

星 花H.Hoshi

彼に何か高価なものをおねだりしたり、無理目なお願い事を伝えたりするとき、思い通りに「うん、いいよ」と言わせるテクニックがあったら、ぜひ覚えておきたいですよね。

今回は心理学に基づいた“男性への頼み事をウンと言わせる会話テクニック”について、『「器が小さい人」から抜け出す心理学』の著者で雑誌『anan』でも定期的に恋愛心理の解説を手がけているポーポー・ポロダクションさんに教えていただきます。さっそく見てみましょう!

 

目次

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■1:だんだん吊り上げてみる

「たとえば、まず最初に“ちょっとこれ手伝ってくれる?”と言って、コピーなど簡単なことをお願いしてみてください。簡単な依頼なら“いいですよ”と受けてくれる可能性が高くなります。

しばらくしてから次に“これもお願い”と難易度の少し高いお願いをします。すると相手は、一度受けてしまった関係上、依頼されたものを断りにくくなり、引き受けてくれる可能性が高くなるのです。これを繰り返していくと、最終的にはかなり難易度の高いお願いも引き受けてもらえる、という交渉術があります。

これを“フット・イン・ザ・ドア・テクニック(段階的要請法)”といい、セールスマンが“お話だけでもいいから聞いてください”と言って、足をドアの中に入れるところから名付けられています。

具体的には高価なプレゼントがほしいとき、高価な家電を買ってもらいたいなどのときは、わりとチープなものから攻めていって、段階的に上げると効果的です

セールスマンのテクニックが恋愛にも役立つとは、まさに恋の駆け引きという感じですね!

“蛙をたらいの中に入れて、お湯の温度を少しづつ上げてゆくと、熱湯になったことに気がつかないで茹で上がってしまう”、という俗説がありますが、金銭感覚においても同じことが言えるかもしれません。ただし、やりすぎて後で彼に引かれないためにも、相手の顔色や、限界を読む洞察力が必要になってきそうです。

 

■2:だんだん引き下げてみる

「もうひとつ別の交渉方法があります。これは断られることを前提にした交渉法です。

たとえば車のような大きな買い物をしたいときに、家族や恋人に相談する場合、自分が本当にほしい車や、遠慮して安いモデルを言うのではなく、あえて高いモデルの車を買っていいかと伝えてみるのです。

当然、却下されるでしょう。そこで、妥協をしたふりをして下のモデルを再提案します。相手の心のどこかに“却下して悪かった”という気持ちがまだあるうちに、すかさず条件を下げたお願いをするのです。すると相手は、申し訳ない気持ちから、“しょうがない、いいよ”と言ってくれる可能性が高くなります。

これを“ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック(譲歩的要請法)”といいます。ドアが開いたら顔を入れてしまえ、という意味です。学生を使ったある実験では、普通にお願いするよりも、このテクニックを使ったほうが3倍も依頼が通りやすかったという結果も出ています。

なるほど! 今度は1と逆のアプローチでした。まず最初に高いものを指定してからのプライスダウン。確かに彼もホッとして、「それくらいならいいか」と思ってしまいそうですね。

最初の一撃で「あまりにも図々しい」とイラッとされてしまわないように、少し冗談っぽく言ってみるとか、押し付けがましくならない気配りはしておきたいですね。

 

いかがでしたか? ポーポー・ポロダクションさんによれば、「どちらのテクニックも心理学的には有効とされていますが、他にもいくつかあるので、それを組み合わせるといいかもしれません」とのこと。なにかお願い事があったら、ぜひ使ってみてくださいね。

 

【取材協力】

ポーポー・ポロダクション・・・ 色彩心理、恋愛心理学、デザイン心理などに関する書籍を数多く執筆。雑誌『anan』では定期的に特集で恋愛心理の解説なども手がける。おもな著書に『使うための心理学』(PHP研究所)、『マンガでわかる色のおもしろ心理学』、『マンガでわかる恋愛心理学』(ソフトバンク・クリエイティブ) などがある。著書は日本だけでなく中国、韓国、台湾、タイでも翻訳され、中国ではベストセラー書になっている。ホームページは http://www.paw-p.com/