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【連載1:AFTER】すべて計画通り!「人生でもっとも大切な日」にオールAの彼氏

2016/01/23 21:00  by   | モテる女

本日より『Menjoy!』にて32回の連載でおとどけする連載小説『AFTER』。書籍はアメリカ、ヨーロッパ、オセアニアで刊行と同時にブックランキングの1位に入り、アメリカの『wattpad』という小説サイトでは10億読者を獲得。映画化の話も出ている今一番ホットな恋愛小説です。

第1回の今回は、今後の“秘密”が隠されたプロローグと、主人公テッサの新たな生活のスタートが描かれます。

一見、静かなスタートに隠された主人公テッサの本当の想いとは? お見逃しのないように。

 

■プロローグ1:母の夢の大学

大学は、あなたの人生を大きく左右する。あなたという人間の価値をはかり、そして将来を決定する。ラストネームより先に、どこの大学に行っていたのかと尋ねられるご時世だ。

わたしは、ちゃんと勉強するよう言われて育ってきた。強迫観念にも近い“こだわり”を通しながら、長い時間かけて予習する中高生時代を過ごした。高校生活の最初の日から、大学に入ることを目的に、選択科目や課題の内容を決めてきた。

大学といっても、どこでもいいわけではない—母のなかでは、わたしが入るのはWCU—ワシントン・セントラル大学と決まっていた。母自身が入学したものの、卒業できなかった大学だ。

 

■プロローグ2:すべて崩れ去った大学生活

大学生活には勉強以外の面があれほどあるとは、想像もしていなかった。入学して二カ月もしないうちに、どの選択科目を取ろうがどうでもよくなってしまうなんて。

あのころのわたしは世間知らずだった。ある意味、いまもそうなのかもしれないけど、どんな将来が待ち受けているか、知りようもなかった。寮のルームメイトは強烈すぎて、最初からうまくやれそうになかったし、彼女の自由すぎる友人たちとの出会いは最悪だった。

高校時代の知り合いなら絶対しないような服装や髪型に圧倒され、ルールや決まりなんてくそくらえという態度に困惑させられた。なのに、いつのまにか彼らのおかしな行動に巻きこまれ、そのうち自分から身を任せていき……。

そんなとき、彼がわたしのハートに忍びこんできた。

出会ったその瞬間に、ハーディンはわたしの人生を一変させた。大学進学のためのオリエンテーションなど役に立たなかった。中高生のころに見ていた映画そのものの生活が繰り広げられ、くだらない会話が現実のものとなった。

その後どんなことが待ちうけているかわかっていたら、わたしは違う道を選んでいただろうか? いま考えてみてもわからない。

そのときどきの情熱に溺れて判断力も鈍り、彼のことしか見えていなかったのは不幸中の幸いだった。とはいえ、彼がわたしの心にもたらした痛みや、それまでの自分を失って胸にぽっかり穴が開いたような感覚、そして、わたしを取り巻く世界が崩れさったことを思い返すと、はっきりとした答えは出せない。

でも、確かなことがひとつある、ハーディンがいきなり現れたあの日を境に、わたしの人生も心もすっかり様変わりしてしまったのだ

 

■今日は人生でもっとも大切な日

もうすぐ目覚まし時計が鳴る。ゆうべはうつらうつらとしか眠れなかった。寝返りをうちながら天井タイルの目地を数え、きょうのスケジュールの最終確認をしていた。

ほかの人が羊を数えるところ、わたしは計画を立てる。やめたくても、脳が許してくれない。それは、十八年間の人生でもっとも大切な今日という日も例外ではなかった。

「テッサ!」階下(した)から母がわたしを呼ぶ声がする。うめき声とともに狭いベッドから起き出て、わざと時間をかけて、ベッドのシーツの隅をきっちりたくしこむ。だって、毎朝のこの儀式をするのはこれが最後だから。明日になれば、ここはわたしの部屋ではなくなる。

「テッサ!」また、母の声。

「起きてる!」と大声で返事をする。キャビネットの扉を開け閉めする音で、母も落ち着かないのがわかる。胃のあたりが締めつけられるのを感じながらシャワーの準備を急ぎ、どきどきが収まるよう祈る。

この数年間、不安や期待とともに今日という日を心待ちにしてきた。週末ごとに街に出ては酔っぱらってトラブルに巻きこまれる同級生たちを横目に、わたしはひたすら勉強してきた。テレビショッピングの番組を見ながら美容グッズを物色する母のそばで、教科書とずっとにらめっこしてきたのだ。

ワシントン・セントラル大学から合格通知がきた日は、ほんとうにうれしかった—母は感激して何時間も泣いていたし、これまでの猛勉強が報われて、わたしも自分を誇らしく思った。

一校しか受けなかったので、出願料の無駄もなかった。さらには低所得世帯向けの給付型奨学金をもらえたので、返済が必要な貸与型奨学金は最低限に抑えることができた。州外の大学へ行こうかと考えたこともあったが、そうほのめかしただけで、母の顔が真っ青になったので、ちょっと言ってみただけだとなだめなければならなかった。

 

■シャワーもドライヤーも計画通り!

シャワーのしぶきのなかに入った瞬間、がちがちになっていた体がすこしずつほぐれていく。熱いお湯を浴びて気持ちを静めようとしたが、ぼんやり立っているうちに時間が過ぎていき、ひざ下のむだ毛を剃ろうとするころには、給湯器のお湯もなくなりかけていた。

シャワーから出て体にタオルを巻いていると、母にまた呼ばれた。キャンパスにたどり着くまで、母も落ち着かないのだろう。でも、わたしは時間をかけて髪を乾かした。もう何カ月も前から、この日のことはプランニングしてきた。焦るのは母ひとりでいい。わたしはただ、自分の計画に従うまでのことだ。

とはいえ、心の底では緊張しているのだろうか。ワンピースのファスナーをあげようとしてもうまくいかなかった。わたしはなんでもかまわなかったけど、これを着るようにと母が言ってきかなかったワンピースだ。ようやくファスナーをあげて、お気に入りのセーターを羽織る。

着替えがすんで気持ちも落ち着いたと思った瞬間、袖の小さな虫食い穴に気づいてしまった。わたしはセーターをベッドに放って靴を履いた。これ以上時間をロスしたら、母のいらいらが募るばかりだ。

 

■オールAのボーイフレンド、ノア登場

ボーイフレンドのノアも、いっしょにキャンパスへ行くことになっていた。学年はひとつ下だけど、もうすぐ十八歳になるノア。頭がよくて、成績はわたしと同じオールA。来年には彼もWCUに進学する予定だ。

大学には誰も知り合いがいないことを思うと、いっしょに進学してほしかったけど、できるだけ遊びに来ると言ってくれたので、よしとしよう。あとは、ルームメイトがまともなら万々歳だ。こればかりは、計画どおりにいくとは限らないから。

「テレーサ!」

「いま下りていく。大声で呼ばないで!」階段を下りながら、わたしも叫んだ。ノアはテーブルで母の向かいに座り、腕時計を見ていた。青いポロシャツが瞳の色に合っていて、ブロンドの髪をジェルで固めた姿も完璧だ。

「やあ、カレッジ・ガール」彼はきれいな歯並びを見せてほほ笑みながら立ちあがり、わたしを引き寄せてぎゅっとハグした。つけすぎのコロンに息が詰まりそうになる。彼もこの点に関しては、ほどほどということを知らないらしい。

 

初めての大学生活にドキドキを感じながらも、いつものように“計画通り”の主人公テッサ。次回、パンキッシュなルームメイトとバッドボーイズの登場に、ノアとお母さんが激怒! しかしテッサの反応は……?

 

【参考】

※ アナ・トッド(2015)『AFTER 1』(小学館文庫)

 

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