超・実録!「もしも隣人がDV男だったら…?」【後編】

「もしも隣人がDV男だったら…?」 そんなしたくない経験をしてしまった私の脱出記録【後編】です。まずは【前編】から読んでくださいね。   ■3月・その2/DV男・観察日記をつけはじめる 警察に相談しても事態が好…
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「もしも隣人がDV男だったら…?」

そんなしたくない経験をしてしまった私の脱出記録【後編】です。まずは【前編】から読んでくださいね。

 

■3月・その2/DV男・観察日記をつけはじめる

警察に相談しても事態が好転しなかったため、他に相談できる窓口はないかと探し、たどり着いたのが区が設置している人権政策課というところでした。

そこで話を聞いてもらうことに。そして私の話をひと通り聞いたあとに、まず放たれた言葉。それは……。

「あなたご自身もさぞかしおツライでしょうね」。

私、不覚にもこの言葉に涙が溢れてきて止まりませんでしたよ。

というのはこの問題をリアルの知り合いやネット上の掲示板等で相談しても、みな一様に「なぜ通報しない?」の嵐だったんです。その言葉の裏に「保身に走りやがって」という意味が隠されているのをイヤというほど感じ、もう誰にも相談するまいというところまできていました。

もちろん保身もあると思いますが、それ以上にその場のなんともいえぬ緊迫感で恐怖に支配され、そのために通報したくでも通報できないのです。こればかりは経験しないことには理解してもらえない感覚だと身をもって体感しました。それまでは私も、同じような立場の人がいたとしたら「通報しなきゃダメだよ。当然の義務だよ」。そんなふうに考えていましたから。

だからこそ、自分自身が被害者であるにもかかわらず、通報しないことでなぜか自分自身が加害者にでもなったような感覚に陥り、そんな理不尽な状況がとても悔しくツラかったことを「ようやく理解してもらえた!」という思いで、それだけでもずいぶん救われたような気持ちになったのです。

 

しかしここでも、やはり回答は「警察に通報するしか方法はない」とのことでした。

また今後のために、その男がいつどんなDVをしていたかの記録をつけるといいというアドバイスをもらい、その日から「DV男・観察日記」をつけることにしたのです(生まれて初めて日記を続けることに成功しました)。

 

■4月/窓を開ける季節となり、さらに恐怖倍増!

春です。あたたかな季節になったと同時に、暖房をいれずに夜間も窓を開けて過ごすことが多くなってきました。それに伴い、隣室のDVの怒鳴り声と女性の悲鳴の内容がようやくわかるようになってきました。

 

主なパターンは……、

1:男が女のしたことの理由を怒鳴りながら説明を求める。

男「なんで今日の昼、連絡しなかったんだよ!」

2:女は無言。

女「……」

3:男が奇声を上げ、激昂しながら壁などに攻撃。

男「くぁwせdrftgyふじこ……」

4:女が悲鳴をあげながら男に歯向かう。

女「キャー! どうせまた殴るんでしょーー!」

5:本格的なDVスタート。男の怒声と女の悲鳴、泣き叫ぶ声にまじり、女を引き摺って壁に叩きつける音や女の逃げる(!?)足音などが。

男「おおおおおおおおおおおおおおーーーーーりゃああーーーーあーあーああ!」

女「ギャーーーーーーーー!」

 

この怒声・悲鳴・大騒音のコラボは、もちろん当事者もでしょうけど、傍観者である私も聞いてるだけで精神を破壊してくる凄まじさでした。ときに女がベランダまで逃げてきて、男が追いかけ再び室内に引き摺り戻すような状況を感じるときも。

その間の1、2時間、私は携帯電話片手に(画面表示は110番を押していてあとは通話ボタンだけ押せばいい状態)、じっと息を潜めていたわけです。通報しなきゃいけないのはわかってる、でも押せない……。

 

■5月/限界! 家に帰れない……!

またこの時期、DV男のことを調べるため、近所の古本屋やAmazonなどで、大量にDV本を読んでその生態を調べたりもしていました。

(きっと店員やAmazonの仕分け係は、私自身がDV被害者だと思っているかもしれません)

またDVは『蓄積期→爆発期→ハネムーン期』という3つの周期があることで有名ですが、それを今回の『観察日記』で正確に把握しました。

隣人は見事なまでに爆発期から次の爆発期までほぼ『中9日』の登板だったのです(かなり投手陣が充実したチームでもそうそうないゆったりしたローテーションです)。このローテーションを知ったことが、役立ちました。

 

もうこのころには精神的に限界がきていて、あの怒声と悲鳴を聞くのがしんどくなっていたため、登板予定日には家に帰らないようにしていました。

しかしこんな生活が長く続くはずもありません。自分自身の理不尽な状況を嘆くと同時に、隣人の女性がどうなってしまうかも本当に心配でした。どげんかせんといかん。

 

■6月/引っ越し決意!

そして通報することを決意。そのためにはもうここには住んでいられない。さっそく解約手続きを取り、すぐに家探しを開始しました。

新しい家の条件は『隣人トラブルのない家』。これが第一条件となり、不動産屋に切々と今の家の状況を説明し続けました。

人には理解してもらえない“DV家の隣人ならではの苦悩”を誰かに知ってほしかったのかもしれません。そんな悩みを抱えている人、きっと全国にたくさんいますよね!? “隣人DV被害者の会”でも作りたい気分です。

そして新居も決まり、ようやく次のプロセスへと移ることに。

 

■7月/警察に通報! あとはまかせた!

新しい家に引っ越しをし、その後、一週間近く前の部屋の契約も続いていたんです。その期間の中で、爆発期のローテーションに当たる日、毎回DVが行われている時間帯に荷物を運び出したあとの部屋に戻ったのです。そう、男がDVに及ぶのを待ち構えていました。

……深夜2時、ついに予想通りDVが始まりました。

私はすぐに家の外に出て、ようやくずーーーーっとかけたかったところに電話をしたのです。それはもちろん『110』!

その後、不動産管理会社に男のDV状況を日記とともに詳しく伝え、今後解決に向けて事件が起こる前に対策をお願いしますと託し、管理会社も解決に向けて警察と連携して明日からさっそく動くと約束してくれました。

ここまでが私の物語です。

その先のことはわかりませんが、これが『DV男の隣室』に住んでいた私の精一杯でした。

 

「えっ? たかが通報で何をそんなに迷う!?」。そんな感想を持たれる方も多いと思います。しかしなんと言われようがこれが私の現実でした。

決してニュースにはならない『DVの隣室に住む者』ならではの悩みを少しでも共有し、また今回の記事が解決に向けてどうすればいいのか考えるきっかけとなることを願います。

 

ちなみに私が住んでいた部屋は、なんと私が住んでいた家賃よりも1万円以上も値引きされて賃貸募集がかかっていました。事故物件扱いになったのかもしれません。

どうかDV男にひるむことのない、屈強なプロレスラーあたりが引っ越してくれるといいのですが……。

相場よりも安い物件は本当に“何か”あります。みなさま気をつけてくださいね。

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