恋のなやみに効くメディア

「オマエっていい女だな…」と言われる女性だけがもつ悲哀とは?

小川沙耶

小川沙耶S.Ogawa

みなさんは純粋ですか?

中学・高校・大学。思春期をこえ、就職活動を終え、晴れて社会人。

順調といえるのかしら? そうして、安定の道を外さないように成長していくと、その間に純粋な恋愛をなんとなく経験し、なんとなく殺していく。

社会人として初めての合コン。

そのくらいの時期には、恋や愛に対していわゆる純粋な気持ちなんてものは薄れ、それらに対する解釈や自己主張のほうが強くなっていた……なんてのは結構一般的な女子のパターンかもしれませんね。

今回は、恋愛コラムニストのナナミ・ブルボンヌさんに、恋愛に対する純粋な気持ちが失われてしまう20代の悲哀についてお聞きしました。

 

■1:10代で遊んでいても、遊んでいなくても

「自分の本能や魂に純粋であればあるほど、女性として生まれて、10代には恋愛経験を多くするはず。

しかし、社会的に求められる優等生としての役割を考えるならば、10代は恋愛には適していません。

そのあたりの摩擦をこえ、自我をとおし10代で恋愛をたっぷり経験し酸いも甘いも知った女性も、同様の衝動を抱えながらもそれを抑え込んできた女性も、恋愛に対する純粋さは、等しく20代になるころには失われます。

しかし、経験をとおして失われたものと(前者)、行動を正当化するために構築された自己イメージにより失われたもの(後者)とでは、結果は同質であれ、自分でそれを認識し昇華する難易度は大きく違ってくるのです。

もちろん、難しいのは後者のほう。自分の恋愛に対する純粋さが、経験なしに失われているという事実の認識は非常に困難であるといえましょう」

 

■2:男に学ぶ純粋性

「そして複雑な成長をとげ、恋って……、愛って……なんだろな!?ということすら考えなくなり、“結婚”という社会制度を客観的にとらえはじめると、男性の将来性や数値的なスペックのみが気になりはじめます。

女性として、この世界で“生き残る”ための手段として存在するかのように感じはじめる男女関係。

そうではない“純粋な恋愛”が存在していると未だに信じている人間を、“子どもだな”とまで考えるようになるのです。

悲しい話に思えますが、そういった女性ほど、ある瞬間に出会った男性の“純粋さ”に心酔します。

みなさんも女性ならお気づきかもしれませんが、男性というのは女性からみて、とても“純粋”……というか、“バカなのかな?”とさえ思う部分をもっているもの。

ところが、彼ら(男性)も、女性とは異なるものの、彼らなりに経験し考え、その結果として、“バカっぽくもみえる純粋性”を女性との関係性の中で、自己表現として選んでいるのです。

その深みに気づけたとき、男性からみて、あなたはかけがえのない“いい女”になります。

また、それを気づかせてくれるような聡明な男性と出会えたならば、あなたもその男性のことをかけがえのない“いい男”と思えるはずですよ」

 

いかがでしたか。

普段の飲みの席で話すにはちょっとディープすぎる内容の話でしたが、こうやって文字で読む分には、結構なるほどと思える内容ですよね。

 【取材協力】

※ ナナミ・ブルボンヌ・・・元No.1キャバ嬢のライター。スポーツ新聞などでライターをつとめる傍ら、ネットショップでレディースウェアやコスメも取り扱っている。著書『キャバ嬢とヤれる極意』も絶賛発売中。現在も勉強のためキャバクラに勤務中。

 【画像】
Maksim Toome / Shutterstock