【連載23:AFTERⅡ】「さあ始めましょう」…もう彼女を止められない!

酔ったテッサの電話を受け、シアトルのホテルまでやってきた恋人ハーディン。テッサはハーディンの仕打ちを許してはいなかったけれど、二人はまだ、互いに思い合っていた。アルコールの勢いもあり、テッサは大暴走してハーディンに圧し掛かる。「あなたが欲しいの」乱れた彼女に抵抗するすべを知らないハーディンは……!? 連載第23回。
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とめられない……おれはテッサが欲しい

いろんな思いが頭のなかでぐるぐるする。

こんなの、間違ってる。わかってたけど、とめられない。おれはテッサが欲しい、彼女が必要だ。彼女を求めてた。どうしてもセックスしないとだめなんだ─出ていくか、セックスするかどっちかだとテッサのほうから命令された。選択肢がそれしかないなら、おれが出ていくわけないだろ。

彼女の口からあんな言葉が出るとは思わなかった。すっげー不自然だし、変だけど……。

すっげーエロかった。

テッサの小さな両手が伸びてきて、ジーンズのボタンとファスナーを開ける。ベルトが足首に落ちた瞬間、おれは思わず首を横に振った。

頭がどうかしてる、理性を失ってる。いつもは優しくかわいいだけなのに、いまは手がつけられないほどワイルドな、そして信じられないくらいおれが愛してる彼女に、すっかりやられてる。

「待てよ……」おれはふたたび言った。ほんとうにやめてほしいわけじゃなかったけど、罪悪感を覚えている心の片隅が抵抗するふりをした。

「だめ……待ったりしない。もう、じゅうぶん以上に待ったもの」焦らすような声でささやきながら、テッサはおれのボクサーパンツを引き下ろしてペニスを握った。

「うわお、テッサ」

「そう言わせたかったのよ。さあ、始めましょう」

もう、彼女を止められない。止めようと思っても、そんなことできない。テッサはこれを求めてる。おれが必要なんだ。酔っていようがいまいが、こんなふうにしか彼女がおれを求めてくれないなら、わがままなおれは、そのチャンスをありがたく頂くだけだ。

テッサはおれの前でひざまずき、ペニスを口に含んだ。そして、見下ろすおれをまつげをはためかせながら見上げる。くっそ、彼女のなかに天使と悪魔が同居してる。舌を走らせながらペニスを弾く姿が愛おしいのに、すっげーエロくていやらしい。

彼女はペニスにほほを寄せながら、にやりとした。「こんなふうにされるの、好き?」

その台詞だけでイキそうになる。言葉を発することもできずにうなずいていると、テッサはまたペニスを口に含んだ。ほほをすぼめて強く吸い、もっと奥までのみこんでいく。

やめてほしくはなかったけど、おれも触りたかった。この手で彼女を感じたかった。

「待ってくれ」おれが肩をそっと押したのに、彼女は首を横に振り、やばいくらいのスピードで頭を動かして責め苦を与えてくる。

「テッサ……頼む」うめき声で懇願しても、彼女が笑うのが伝わってきた。口のなかでイキそうになる寸前で、幸いなことにテッサは拷問をやめた。

彼女はにんまりしながら、赤く腫れた唇を手の甲で拭った。「すっごくいい味だったわ」

「おい、どこでそんないやらしい言葉を覚えた?」おれが尋ねると、テッサは立ち上がった。

「さあね……昔から頭のなかで思ってはいたけど、口にするクソ度胸がなかっただけよ」テッサはベッドのほうへ行った。

“クソ度胸”なんて言葉に笑いそうになる。あまりにもテッサらしくない。でも、今夜の主導権を握っているのは彼女だ。本人もわかってる。おれがすっかり言いなりになってるのを、すごく楽しんでいる。

テッサがいま着ているワンピースだけで、どんな男もノックアウトされる。メリハリのきいた体を包みこむような生地。すべすべの肌をすごく引き立てていて、こんなセクシーな姿は初めて見た。

でも、それは彼女がワンピースを頭から引き脱いで、おれをからかうようにこっちに放り投げるまでのことだった。マジで目玉が飛び出るかと思った。だって、白のレースのブラから胸がこぼれ落ちそうで、パンティは片方ずり下がり、ウエストから腰骨にかけての柔らかそうな肌があらわになっている。

テッサはそこにキスされるのが好きだ。ほとんど見えないぐらいの薄い線が皮膚にあるのがいやだと彼女は言うけど、そんなの気にならない。それも含めて、彼女は完璧だ。

 

「ああ、すてきよ、ハーディン」……この声が聞きたかった

「あなたの番よ」テッサはほほ笑むと、ベッドに背中からどさりと倒れこんだ。

彼女が出ていってから、おれはずっとこの瞬間を夢見てきた。まさか、現実のものになるとは思ってもみなかったけど。細心の注意を払って、ことにあたらなくては。だって、二度とこんなことは起こらないだろうから。

おれはしばらく呆然と立っていたにちがいない。テッサが片眉だけあげ、こっちを見る。

「わたしが自分で始めないとだめなの?」

なんてことだ、今夜の彼女はとことんまでいくつもりだ。

おれは返事をするかわりにベッドに上がった。テッサの脚の横に座ると、彼女はもどかしそうにパンティに手をかけた。おれはその手をどけてパンティを引き下げた。

「きみがいなくて、ずっとさみしかった」と言ったのに、テッサはおれの髪をつかみ、自分の思いどおりのところへと顔を持っていった。おれは首を振りながらも降参して、彼女のあそこに唇を押し当てた。

感じやすい部分にじっくり舌を走らせると、テッサは身をよじりながらあえぎ声をあげた。彼女はこうされるのが好きだ。最初におれが触れたときは、「これって、なんなの」って質問されたっけ。

そんなふうに無垢なところが、あのときのおれにはぐっときた。今もそうだけど。

「ああ、すてきよ、ハーディン」

この声が聞きたかった。いつもだったら、おれが欲しくてどんなに濡れてるか言うところだが、いまは言葉が見つからない。テッサのあげる声、それに悦びのあまりシーツをつかむ両手が気になってしかたない。あそこに指を一本抜き差しすると、彼女はせつない声をもらした。

「もっと、ハーディン、お願いだから、もっと」

おれは、テッサが求めているものを与えてやった。指であそこのまわりとなかを撫でてから舌で攻めていくと、両脚がこわばっていく。絶頂に近づくと、きまってこうなる。

おれが体を引き、あそこをさっとかすめるようにすると、テッサはおれの名前を叫びながらクライマックスに達した。何ひとつ見逃さないよう、じっと見つめる。両目がぎゅっと閉じられて、唇がOの形になる。オーガズムが全身を駆け抜けるうち、ほほや胸が淡いピンク色に染まっていく。

おれは、指を口に入れずにはいられなかった。テッサはすごくいい味がした。彼女がまたおれを捨てても、これだけはずっと覚えていたい。

激しく上下する胸に気を取られていると、テッサはぱっと目を開けた。きれいな顔に大きな笑みを浮かべている。近くに来いと指をくいっとやる姿に、思わずにんまりしてしまう。

 

「言わせるもんか」……彼女はおれにまたがった

「コンドーム、持ってる?」テッサは、覆いかぶさろうとするおれに言った。

「ああ……」

彼女の笑顔がしかめ面に変わるけど、あまり深く考えないでほしい。「単なる習慣だよ」おれは正直に言った。

「なんでもいいわ」テッサはつぶやくと、床のうえにあるジーンズをちらと見た。起き上がってそれをつかむと、探しているものが見つかるまでポケットを探っている。

おれはしぶしぶ一個手に取り、彼女の目を見た。「いいのか?」質問するのも、これで二十回目ぐらいだ。

「いいの。あと一度でも、そんなこと言ったら、あなたのコンドームを持ってトレヴァーの部屋へ行くからね!」

おれはテッサに目をやった。今夜の彼女は容赦なくて怖いぐらいだけど、おれ以外の男といっしょにいる彼女は想像できない。っていうか、想像したらおれは死んでしまう。ノアの上位交換みたいなあの男とベッドにいるテッサを思い浮かべると、心臓がばくばくして怒りがわいてくる。

「好きにすれば。トレヴァーはきっと─」そう言いかける彼女の口に手を当てて、黙らせる。

「そんなこと、最後まで言わせるもんか」おれがうなると、手の下でテッサがにんまりする。

だめだ、ふつうじゃない。こんなふうに煽られて、酔ってる彼女とやるなんて。でも、ふたりとももう、とめられない。テッサに求められたら、おれはノーと言えないし、それに……いっしょに暮らしてたころのふたりを彼女が思い出したら、やり直す機会をおれに与えてくれるかもしれない。

おれはテッサの口から手を離して、包装を開けてコンドームをペニスに着けるやいなや、彼女はおれにまたがった。

 

次回、酔ったテッサに翻弄され、求めあうハーディンとテッサ。「あなただけよ……」ついに二人は絶頂に!

 

 

【参考】

アナ・トッド(2016)『AFTER season2 壊れる絆 1』(小学館文庫)

 

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