キス病ってナニ…!? 歯科医師が教える「キスによる病気リスク」2つ

キスによって病気のリスクがアップしていたとしたら……、怖いですよね。医療法人社団福寿会理事長の鷲見隆仁歯科医師によれば、どんなに愛し合っているカップルにも、病気がうつるリスクはあるとのこと。同医師に取材した、カップルの熱~いキスに隠された病気リスクについてご紹介します。
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リスク1:虫歯や歯周病が移る!

ラブラブカップルの愛情表現として、絶対に欠かせない“キス”。しかし、キスを通じ、虫歯に感染するリスクが高まるのだとか。鷲見医院の鷲見隆仁先生、詳しく教えてくださいッ!

鷲見「10秒のキスで移動する細菌数は、8,000万個との研究もあります。

夫婦やカップルなど、日々スキンシップをするパートナーがいて、相手の口内環境に問題がある場合には、そうでないかたよりも虫歯や歯周病への感染リスクは高まります」

ーー彼や夫が虫歯や歯周病に侵されていれば、キスだけでその感染リスクが高まるということ。怖いですね。

なら、パートナーに心当たりがある場合には、どうすれば?

鷲見「一方が歯周病と診断されている場合には、二人そろって歯科医で治療を受けることが重要です。

一方が治療して歯周病が改善してきても、パートナーが歯周病感染していれば、結局、菌を再び受け取ってしまい再度感染してしまいます。

是非、二人そろっての治療をお勧めいたします」

 

リスク2:まさかの“キス病”に感染!?

また、同医師は“キス病”への感染リスクにも警鐘を鳴らします。

「キス病? キスしないと気が済まなくて、キスマニアになっちゃうってこと?」と思ったかたもいそうですが、もっと深刻なお話なんです。

鷲見「キス病は、正式には、伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう)と言います。キスするとうつることがあるため、“キス病”とも呼ばれています。

10~20代のキスをする年代になって発症する人が多く、風邪とよく似た症状ですが、症状がかなり長く続くのが特徴です。

キス病の原因は、EBウイルスというヘルペスウイルスの仲間です」

ーーなにやら、ウイルスと聞くと、恐ろしい病気という感じがしますね。もう少し詳しく教えてください。

鷲見「このEBウイルスは感染者の唾液に多く含まれていて、主に唾液を通して感染します。

ただし、ウイルスが含まれているのは唾液のため、感染にはディープキスぐらいの行為が必要です。

また、3歳ぐらいまでの乳幼児期に感染することのほうがずっと多いです。主に母親とのキスや、咀嚼した食べ物を通して感染します」

ーーなんと! ディープキスをすると、そこには病気のリスクも潜むのですね……。

愛を確かめ合う行為なのに、病気になる感染路になることがあるなんて、なんとも悲劇。

では、もし感染してしまったら、どうすればいいのでしょうか?

鷲見「治療方法としては、しばらく安静に寝て自然によくなるのを待ちます。食べることができないなど衰弱が激しい場合には点滴を行うこともあります」

名前がキュートな“キス病”ですが、寝ているだけで治ることもあるとはいえ、悪化すれば恐ろしい病気なのですね。

 

ちなみに、同医師は、虫歯などのリスクについて次のようにも述べています。

鷲見「赤ちゃんの時には虫歯菌や歯周病菌などの細菌は存在せず、無菌状態だと言われています。

しかし、生活をしていくうちに、いつの間にか虫歯菌や歯周病菌が口の中に入り込み、細菌が増殖して、プラーク(歯垢)を作ります。日常生活を送る上では唾液などを介して、どうしても虫歯菌や歯周病菌が口の中に入ってしまい虫歯や歯周病になります」

日常生活を送っている以上、虫歯などのリスクをゼロにすることは難しそう。

けれども、キスによって相手に感染させないよう、カップルは互いの口腔ケアに高い意識を持ち合いたいですね。

 

 

 

【取材協力】

鷲見隆仁(すみ たかひと)・・・医療法人社団福寿会『鷲見医院』理事長。歯科医師。