【大喜利】「月が綺麗ですね」だと!? かぶれ告白への華麗な返し「OK&断り」8選

眞子さまと小室圭さんの婚約内定会見でも話題となった「月が綺麗ですね」。この言葉を“愛の告白”と解釈することもできるそうです。まぁ風流ですこと……。あなたがこんなアプローチを受けたら、どのように切り返しますか? 愛を語るなら『Menjoy!』にお任せあれ。愛の告白「月が綺麗ですね」について、徹底検証を行いました。
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1:「月が綺麗ですね」は告白の意味だった!?

(1)夏目漱石の“I love you.”訳?

婚約内定会見において、小室さんは眞子さまを“月”にたとえ、“綺麗な月を見かけると宮様に電話をおかけする”というエピソードを披露しました。これを受けて、ネット上では「小室さんがまるで夏目漱石のようだ」という声が続出。

一体どういうことか? 実は、文豪・夏目漱石が英語教師をしていたときに“I love you.”を「“月が綺麗ですね”と訳しなさい。日本人にはそれで通じる」と生徒に教えたという逸話があるのです。

(2)“夏目漱石が訳した”というのは都市伝説!?

婚約内定会見後にも、「月が綺麗ですね」の上記由来を解説する記事などが出回りましたので、「へぇ~、さすがは文豪漱石。おしゃれな訳ぅ~」なんて思ったかたも多いことでしょう。何を隠そう筆者もそのひとりです。

ところが、今一度、「月が綺麗ですね」について調べてみたところ、実は漱石が“I love you.”をそのように訳したという説はガセ!……らしいことが判明しました。

国語辞典編纂者・日本語学者の飯間浩明さんは2014年7月にこうツイートしています。

<夏目漱石が学生に対し「I love you」を「『月がきれいですね』と訳しなさい。日本人にはそれで通じる」と言ったとする話は有名ですが、これは典拠不明の、一種の伝説です。典拠どころか、このエピソードを記した文章自体、さほど古いものが見当たらない、という不思議な話です。(@IIMA_Hiroakiより引用)>

飯間さんの調べによれば、1970年代後半に出版された書籍で、“夏目漱石がそう訳したんだ”と言及するものが2冊あるものの、いずれもエッセイ調で何らソースを示していないようです。

もちろん、一種の“悪魔の証明”というやつで、「漱石は絶対にそんな訳はしていない」とは断言できません。ただ、1970年代後半に降って沸いたようにこの話が出てきたのは、飯間さんも指摘しているように不思議な話。

やはり、「月が綺麗ですね=漱石の“I love you.”訳」という説は一種の都市伝説とみたほうがいいでしょう。

(3)返しの定番は二葉亭四迷の「死んでもいいわ」?

上記の夏目漱石の都市伝説にはさらに尾ひれがついています。

“I love you.”を漱石は「月が綺麗ですね」と訳したのに対し、二葉亭四迷は「死んでもいいわ」と訳したという説があり、この2つがセットで語られがちなのです。

ちなみに、二葉亭四迷が「死んでもいいわ」という訳語をつくったのは本当。こちらはガセではありません。ロシアの小説『片恋』の二葉亭四迷による翻訳バージョンにこの表現は存在します。

ただし、原語は“ваша”、英語でいうと“Yours”にあたります。つまり、直訳では「あなたのものよ」となるのを「死んでもいいわ」と訳したというわけです。

 

2:「月が綺麗ですね」への華麗な返し3つ【OK編】

漱石の訳ではないとしても、「月が綺麗ですね」が、なかなか乙な告白フレーズであることに変わりはないですよね。

意中の男性から贈られた場合に備えて、返しの言葉を集めてみました。

(1)「本当にね。もっと一緒に見ていたいんだけど……そろそろ帰らないと」

「“そろそろ帰らないと”は、“一緒に見ていたい”の照れ隠しに添える言葉です。こう言っても、別にすぐ帰らなくてもいいのです。

気持ちは“もっと一緒に見ていたい”にこめたつもりですが、それだけだと婉曲でなくて明白なOKになるので、このようにしてみました。はたして伝わりますやら……」(前掲の飯間さん)

遠まわしな告白には遠まわしな返しを! 告白した男性の側は一瞬、「断れたのかな」と思ってしまうかもれません。でも、「帰らないと」と言いつつ、ずっと隣を歩き続ける彼女。「ん、もしかして?」と何かを察する彼……。

想像すると、とっても萌えるシチュエーションですよね。

(2)「私も同じ気持ちです!」

「相手が意中の人のときはこの返事がオススメです。“私もあなたが好きです!”と返してしまうと、相手が単に月がきれいだと思って言った場合に逃げ場がなくなってしまうので、どういう気持ちなのかは言わず、最大限の共感を示しておくと、そのあとが進めやすいです」(人気ブロガーで『モテる小説』著者のココロ社さん)

相手がはっきり告白してこないなら、とりあえず“同じ気持ち”と答えておくのはうまい切り返しですよね。

ただ、ココロ社さんは“婉曲的な告白をしてくる男”について、以下のように警告も発しています。

「“月が綺麗ですね”と言ってくる男と、仮に恋に落ちて結婚したとしたら、そこで待っているのは“あ、なんか流し台汚れてるねー”、“トイレットペーパーがないねー”などの、まわりくどい命令文。

自分がして欲しいことをそのまま言うと男尊女卑丸出しになってしまうので、目についたことを言った体にするのです。

お互いはっきり言うことを言う関係を築きたいのであれば、“月がきれいですね”などのまわりくどい愛の告白について、はっきり真意を述べるよう、やんわりと誘導するのが吉です」

告白など特別なシチュエーションなら、「月が綺麗ですね」のようなセリフはロマンチック。ですが、現実生活でいちいち“察してちゃん”な言い方をされるのは激しくウザイですよね……。早めにホンネを言い合える関係になりたいものです。

(3)「これからもずっと見ていてくれますか?」

筆者・中田も頑張って知恵を絞りました。ひらめいた瞬間、「いけるやん!」とほくそ笑みました。

しかし、筆者周辺の男性に感想を求めたところ、「なんかあざとくね?」「そんな返しされたら萎えるわー」「重い!」とまったく賛同を得られません。……よく考えたら全員、「月が綺麗ですね」なんて美しい日本語を操るタイプじゃありませんでした。聞いた相手が悪かったかもしれません。

 

3:「月が綺麗ですね」への華麗な返し5つ【お断り編】

続きましては、お断り編です。

(1)「すっかり遅くなっちゃいましたよね」

飯間さんからお断りフレーズは2つご提案いただき、そのうちのひとつがこちら。“話題逸らし”で気のなさそうな感じを伝える作戦とのことです。

ついでに、歩くスピードをアップして“早く帰りたい”オーラを全開にするとよさそうですね。逆に、OKの場合は「そろそろ帰らないと」と言いつつ、速度ダウンで!

(2)「はぁ……」

もうひとつのお断りフレーズはこちら。いかにもやる気なさそ~うに「はぁ……」。実にシンプルですね。

オラオラ系の男性なら、こうした反応にもめげずに、さらに口説き文句を繰り出してきそうですが、「月が綺麗ですね」系のデリケート男子なら、おそらく戦闘継続不能でしょう。

(3)「ロマンチックだねー」

こちら、お断り……というか、“相手のことを好きでも嫌いでもない場合”のお返事です。ココロ社さんからいただきました。

「月が綺麗だと言われたからといって、気の利いた言葉を返してしまうと、心の狭い男性の場合は渾身のセリフを潰されてしまったと思ってしまうので、適当に共感しておくとよいと思います」

とりあえず今すぐお付き合いはナシだけど、現状の関係をキープしておきたい場合に便利なフレーズですね。

(4)「ふだん月に興味ないのにどうしたの~!」

もう1本、ココロ社さんからのご提案。

「興味のない相手にはこの返事がオススメです。

本当に月が綺麗だったとしても、“月が綺麗ですね”に対して共感してしまうと、次のステップに進めてOKと考える男性も多いので、冗談にして流しておくべきです」

心を込めた告白をこんなふうに茶化されるとさすがに男性側が萎えますよね。さらに、「ドゥフッ」とか「フヒヒッ」など不気味な笑い声を添えると、向こうが勝手に愛想を尽かしてくれるでしょう。円満解決!

(5)「……個性がないね」

「月が綺麗ですね」って、まるで少女マンガにでもでてきそうなフレーズですよね。

そこで、漫画ライターの火野まどかさんに、「漫画の告白シーンで、何か強烈なお断りフレーズってないでしょうか?」と尋ねたところ、『すごいよマサルさん』の佐藤吾次郎が“個性がない”という理由でふられている、との情報をいただきました。

思えば、「月が綺麗ですね」という告白フレーズも今となっては“個性がない”ともいえそうです。

もちろん、小室さんのエピソード自体はステキですが、あの会見後「月が綺麗ですね=愛の告白」だとすっかり有名になったので、今更これを使っても、二番煎じ感、パクリ感が否めませんよね。

大事な愛の告白くらい自分の言葉で伝えろよ!……という鉄槌を下す意味でも、「月が綺麗ですね」に対するお断りフレーズとして「個性がない」はアリでしょう。

(6)「残・ねぇ~ん!それ漱石が訳した説ってガセだからぁ」

筆者・中田ならお断りはこう返します。そして、「月が綺麗ですね」のうんちくを延々語ります。たぶん大丈夫です。

 

「月が綺麗ですね」の由来から、それに対する「OK&断り」の返しまで、知っておいて損はないでしょう。みなさんの心の準備もこれでバッチリですよね。

 

【取材協力】

飯間浩明・・・香川県高松市生まれ。国語辞典編纂者。『三省堂国語辞典』編集委員。日本語をこよなく愛する。国語辞典編纂のために、新聞・雑誌・テレビ・インターネットなどから多くの現代語の用例を採集する作業を続ける。その成果は著書にも反映されている。新刊は『小説の言葉尻をとらえてみた』(光文社新書)、『国語辞典のゆくえ』(NHKシリーズ)。ツイッター:@IIMA_Hiroaki

ココロ社・・・珍妙なライフハックとお出かけ情報中心のブログ『ココロ社』を運営。サラリーマンとして働く傍ら、ビジネス記事から恋愛小説まで幅広く執筆する。主著は『マイナス思考法講座』、『忍耐力養成ドリル』、『モテる小説』。

火野まどか・・・漫画ライター。色んな事例や漫画などを水平に切って面白いものを見出す、『面白水平プロジェクト』 のメンバーのひとり。

 

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