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「やれやれ」ハルキスト男子の特徴と生態から考えるデートプランとは?
毒島 サチコS.Busujima
1:ハルキストとは?「気持ち悪い」という悪評はなぜ!?
熱狂的な村上春樹のファンであるハルキスト。
彼らは村上春樹の生活スタイルや小説に大きく影響され、自身の生活スタイルにもその生き方を投影しようとします。
そんな彼らには、「気持ち悪い」という悪評も。
それはノーベル文学賞受賞の発表での毎年恒例の「村上春樹は受賞ならず!」というマスコミの報道の中で、ハルキストの落胆する様子が映し出されることにあるのかもしれません。
集まって村上春樹のノーベル受賞の連絡を待ち、受賞できなかったことがわかると自分ごとのように落胆する彼ら。その姿から、「結局、村上春樹を好きな“俺”が好きな集団なのでは」だったり、「自分はハルキストだ!と主張しすぎている」いったネガティブなイメージを持たれ、結果、「気持ち悪い集団」というイメージがついてしまっているようです。
当のハルキストは、純粋に村上春樹のファンなだけなのかもしれませんが……。
興味のない人からすると、その熱狂っぷりが異様に見えてしまうこともなきにしもあらずなのです。
2:ハルキスト男子の特徴・生態3つ
そんなハルキストの特徴をご紹介!
(1)ため息交じりで、そしてクールに「やれやれ」
ハルキストは常に独特の世界観で生きています。
彼らは「やれやれ」もしくは「あるいは」という言葉を日常会話の中で多用します。
それも、少しため息交じり、もしくは苦笑いで息を吐くように。
言葉としてではなく、もはや息をするように「やれやれ」という言葉を使うのです。
(2)感情に敏感。「センシティブな問題だね」
ハルキストはすごくセンシティブ。
そのため、他人の少しの感情の変化にも敏感に反応します。
繊細がゆえ、“扱いにくい人”というイメージをもたれることも。
恋人が少しでも顔色を変えていようものなら、「何かセンシティブな問題を抱えていそうだね」なんて言葉をかけそうです。
それもそのはず、彼らの世界観は、村上春樹の小説のそれなのです。
(3)孤独に生きることに憧れを抱いている
村上作品に出てくる主人公は大切な人の死、病気などにより、常に孤独を抱き、孤独の中で生きています。
人間誰しも、孤独の中で生きることに恐怖を感じています。しかし、一方では、「孤独に生きることに対しての憧れがある」という矛盾を抱えています。
そのジレンマを抱えながらも、ひと一倍、孤独に生きることへの憧れを抱いているのが、ハルキストの特徴と言えそうです。
3:ハルキスト男子が考えるデートプラン
有名な村上春樹作品の名言から、ハルキストの考えるデートプランをご紹介!
(1)朝:早朝マラソン「どうして走るのだろう。分からない」
ハルキストとのデートは早朝スタート。
村上春樹の小説の世界だけでなく、村上春樹の生き方そのものに影響を受けているハルキスト。「文学」のイメージとは程遠い、村上春樹の趣味の「マラソン」にも興味をもちます。
彼女と最初は一緒に走るものの、途中で自ら孤独を感じるために「ゴール地点で会おう」という言葉を言い残し、先に走っていってしまう。
「どうして置いていくの!?」とあなたが怒れば
「どうしてだろう? 分からない」
と濁す。そして、ビール。
(2)昼:ピノッキオで愛を語る
デートは村上春樹が学生時代にデートをしたことがある神戸のイタリアンレストラン、ピノッキオ。
シーフードピザを食べるハルキストの彼は無口。
しびれを切らした彼女が
「私のこと好きなの?」と聞けば彼はこう答えるはず。
「春の熊くらい好きだよ」(by『ノルウェイの森』)。
(3)夜:デート終盤はやけに官能的「ときどきすごく女の子と寝たくなる」
ジャズ喫茶でカクテルを飲んだあとは、ホテルへ。
感情表現も繊細ながらにストレートなハルキスト。
もしかしたら彼には彼女がいるかもしれないけれど!?
官能小説に出てくるような言葉を吐くのがハルキストのデート終盤。
あなたから積極的に夜のお誘いを。
「ねえ、●●君、私とあれやろうよ」
「不思議ですね。僕も同じこと考えてたんです」(これも『ノルウェイの森』からの抜粋です)
(4)朝:また連絡してくれる……?という彼女に「なんの意味もない」
翌朝。別れ際。音信不通になりがちなハルキストの彼に彼女が思い切って言う。
「またLINEして」
すると彼はこう答えるはず。
「文章を書くのは嫌いじゃないんだ。書いているとリラックスする。でも書いている内容はゼロなんだよ。何の意味もない。」(by『ダンス・ダンス・ダンス』)
彼からその後LINEは来ない。
どうでしたか?
感受性が豊かなハルキストたち。
彼氏がハルキストだったら!?
ステキなところもたくさんありますが、興味のない人からすると、少しめんどうくさいかもしれませんね。
とはいえ、ハルキストを生んだ、村上作品の独特な世界観に浸ってみるのはアリ。
世界的な超ベストセラー『ノルウェイの森』や最新刊『騎士団長殺し』など、1度手に取って、あの何とも言えないクールな世界観に浸ってみるのはいいかもしれませんよ。