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不倫で離婚とは限らない!離婚を選択した・しなかった夫婦の理由と対応策

大船くじら

大船くじらK.Ofuna

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目次

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1:不倫が発覚したら離婚するべき?

パートナーの不倫が発覚したら、どんな対応をとるべきなのでしょうか。「浮気は不治の病。治らないから別れたほうがいい」と外野から言うのは簡単ですが、当事者からすれば、そう簡単に決断できないケースも多いはず。「浮気されても好き」「今後の生活を考えると離婚は不安……」いろいろな気持ちのほうが強いこともあるでしょう。

不倫の結果、離婚するにせよ、関係修復を図るにせよ、とにかく一度頭を冷やしてから決断しましょう。冷静さを欠いた状態で、衝動的に離婚したり、意地になって結婚生活を続けたりするのは、あまりいい状態とはいえません。冷静な精神状態で、「自分にとって最善の対応」を取るべきです。

2:不倫発覚後も離婚しない夫婦の理由3つ

不倫という裏切りがあっても、離婚せずに結婚生活を継続する夫婦もいます。なぜ、離婚しないのか、理由をご紹介したいと思います。

(1)お金の問題

離婚にはお金の問題がつきもの。不倫が離婚の原因なら、浮気をした側は慰謝料の支払いを余儀なくされます。子どもがいれば養育費の問題もありますし、自宅や車など、財産分与についても考えなければなりません。

どちらかの収入が家計のメインになっている場合は、「離婚すると生活していけない」という不安も大きいもの。これらの経済的なリスクを考えて、「離婚しないでおこう」となるケースも多いようです。

(2)不倫しても愛している

不倫をしたほうにも、されたほうにも愛情があり、別れられないケースも多いです。不倫は本気になる場合もありますが、「ちょとした気の迷い」や「ひとときの遊び」など、浮気相手に「気持ちが(さほど)ない」場合も珍しくありません。

「本当に愛しているのは、配偶者だけ」「裏切られても、嫌いになれない」そのような、お互いの気持ちから、離婚しないで元のサヤにおさまるのです。

(3)納得いかない

不倫をされて「許せない!」と思って離婚をしても、相手にとってそれが都合のいいケースもあります。「妻(夫)が離婚してくれたから不倫相手と一緒になれる」など、不倫した側のプラスになってしまう場合も。

そのような状況が許せず、「自分を裏切った相手を簡単に自由にさせてたまるか」と離婚に応じないケースもあります。愛はなくても、復讐の気持ちから結婚生活を続けるのです。

3:不倫発覚後に離婚を選択する夫婦の理由3つ

不倫から離婚に至るのは珍しくありません。続いては、不倫発覚によって離婚を選ぶ理由をご紹介します。

(1)裏切りが許せなかった

不倫とは、どんな理由があれ、配偶者に対する裏切り行為です。不倫をしておいて「本当に愛しているのはあなただけ」と言われても、「調子のいいこと言うな」と思うケースが大半でしょう。

どんなに平謝りされても、自分以外の相手と関係をもった事実は消えません。不倫をされた相手が許せなくて、離婚を決断するのは当然の感情ともいえます。

(2)お互いに冷めていた

永遠の愛を誓って、結婚しても、年月が経つ間に、相手のイヤな部分が許せなくなったり、ガッカリしたりすることもあります。意見がぶつかり合う機会が増えてケンカばかりになる場合もあるでしょう。

そんな状態が続いて、愛情が冷めてしまう夫婦もいます。お互いに愛情を感じていない状態だったため、不倫をきっかけに離婚を決断してしまうのです。

(3)子どものために

「両親が離婚すると、子どもがかわいそう」と離婚をガマンするケースもありますが、逆に「険悪になった両親のもとで育つのはかわいそう」という考え方もあります。確かに両親がいつもケンカばかりしている姿を見ながら育つのは、子どもにとっていい環境とはいえないでしょう。

経済面や世間体など不安はいろいろあるけれど、子どもが健やかに育つことを最優先に考えて、離婚を決める場合もあるのです。

4:不倫した側が離婚したいときの対応策3つ

離婚をするにあたって、責任がある側を有責配偶者といいます。不倫が原因の場合は、不倫をした側が有責配偶者です。有責配偶者の離婚請求は認められにくいので、配偶者の合意を得る必要があります。ここでは不倫した側が離婚したいときの対応策を考えましょう。

(1)もう愛していないと伝える

有責配偶者にあたる不倫をした側は、配偶者と話し合って、離婚に合意してもらう必要があります。合意してもらうために、自分の気持ちをしっかり伝えたほうがいいでしょう。

「もう愛情を感じていないし、修復も無理」だと伝えるべきです。配偶者をさらに傷つけるかもしれませんし、「納得できない」と気持ちを硬化させてしまうかもしれません。しかし、離婚するためにも、下手に含みをもたせるのはどちらのためにもなりません。

(2)慰謝料などを、相場より多く払うと提案する

配偶者が合意してくれないと、不倫をした側の意思だけで離婚を成立させるのは、かなり困難です。離婚をするしないで話し合いがこじれたなら、何らかの誠意を見せる必要があります。

誠意のひとつとして、慰謝料や財産分与などを、相場より多く渡す提案をするのも対応策のひとつ。一般人の場合、慰謝料の相場は数十万から300万円程度とされているので、それ以上の金額を提示する必要があります。

(3)弁護士に相談する

離婚話がこじれて訴訟を起こしたいと考えても、有責配偶者の離婚請求が認められるケースは少ないです。しかし、長期間に渡る別居が続いているなど、結婚生活が破綻している場合は、認められることもあるようです。素人が判断できるものではないので、法律のプロである弁護士に相談してみましょう。

5:不倫された側が離婚したくないときの対応策3つ

不倫をされても、なんらかの理由から、離婚したくないと思うときもあるでしょう。ここでは離婚を回避するための方法をご紹介します。

(1)離婚するつもりはないと伝える

相手から「離婚したい」と言われても、すんなり応じてはいけません。不倫の被害者は自分で、加害者は相手。断固として離婚の要求を拒否すれば、訴訟を起こされても、離婚が成立する可能性はまずありません。

「いったん距離を置こう」と別居を提案されるかもしれませんが、別居が続くと夫婦関係の破綻とみなされ、訴訟で不利になるケースもあるようなので、離婚したくないなら、あくまで同居生活を続けたほうがいいようです。

(2)相手の不満を聞き入れる

離婚をしないで、夫婦関係を修復したいのなら、相手の気持に応えてあげる必要があります。「不倫した奴の要求なんて聞きたくない」と思うかもしれません。しかし、夫婦関係の不満が不倫につながっているなら、それを解消してあげないと関係は修復できないでしょう。

お互いの不満や、改善してほしい点などを話し合って、双方が納得できる環境を作ることが大切です。

(3)いつまでも責めない

いくら相手に非があるからといっても、いつまでもほじくり返して責め続けるのは止めましょう。一度、反省や謝罪を受け入れたのなら、不倫のことは、忘れたふりをしてあげるのが関係修復の近道。

何かあるたびに、過去の不倫を持ち出して責めると、相手は家庭にやすらぎがなくなって、結局、夫婦関係の破綻につながります。離婚をしないなら、相手を許す器の大きさが必要になるでしょう。

6:不倫で離婚するかしないかは、よく考えてから

夫婦間で不倫が発覚したときに、離婚するかしないかは、どちらが正解というものはないでしょう。どちらを選ぶにせよ、後悔しないために、カッとなって冷静さを欠く選択や、「自分がガマンすればいい」といった自己犠牲的な選択は止めておきましょう。