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LINEはSNSに入るの?今さら聞けないLINEやSNSのこと
山根ゆずかY.Yamane
1:そもそもSNSとは何ですか?どう定義する?
SNSとは「Social Networking Serivce」の略。デジタル大辞泉によるSNSの定義は以下の通りです。
エス‐エヌ‐エス【SNS】
《social networking service》個人間のコミュニケーションを促進し、社会的なネットワークの構築を支援する、インターネットを利用したサービスのこと。趣味、職業、居住地域などを同じくする個人同士のコミュニティーを容易に構築できる場を提供している。ソーシャルネットワーキングサービス。ソーシャルネットワーキングサイト。ソーシャルネットワークサービス。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
上記の定義からすると、インターネット上で個人間のコミュニケーションが促進され、コミュニティーが形成される場を、SNSと呼ぶことがわかります。
2:LINEはSNSではないの?
(1)LINEはSNSではないと言われる理由
LINEは普段使う機能として考えると、知り合いと連絡を取り合うための、いわばコンタクトツールでした。この機能に限定すれば、LINEはSNSではないと言えます。
メッセージをかわいいスタンプを使いながら送信したり、無料で電話のように連絡を取り合うツールとして発展してきたという経緯があります。
(2)LINEがSNSに分類されるのはなぜ?
SNSは個人間のコミュニケ―ションを促進しコミュニティを作り出すもの。このSNS機能がLINEにも加わりました。それが「ホーム」と「タイムライン機能」です。
すでにLINEで繋がっている人だけでなく、個人の情報を利用者に広く公開することで、それまで知らなかった人とも繋がれる機能として利用されています。
3:LINE以外のSNSを知りたい!
(1)Facebook
FacebookはSNSの先駆けともいえる存在です。
近年、データ流出問題で世間からの逆風が強いイメージもありますが、ソーシャルメディアラボの調査結果によると、国内月間アクティブユーザーは、2,800万人と増加傾向。利用者は40代がもっとも多く、次いで30代、50代と、大人が使っていることがうかがえます。また、写真や動画を保存しておくストアレージとしても重宝されています。
(2)Instagram
「インスタ映え」という言葉を生み出しそれが定着するほど、自分の生活の華やかな側面を発信できるインスタグラム。ソーシャルメディアラボの調査によると、2018年9月の月間アクティブユーザーは2,000万人、アクティブ率(アプリ所持ユーザーのうち、曜日別、時間帯別にアプリを1回以上起動したユーザー割合の月間平均値)も84.7%と高くなっています。
利用者は20代が最も多く、次いで30代、40代となっています。
画像加工ツールも多く登場し、「インスタで見るとすごく素敵なのに、実際は全然……」なんていうギャップも生み出す、ちょっと怖いツールでもありますね。
(3)Twitter
情報を発信したい人、好きな人や気になる人の発信した情報を自動的に受け取りたい人にぴったりなTwitter。ソーシャルメディアラボの調査による国内アクティブユーザー数は4,500万人。20代の利用がもっとも多く、次いで、40代となっています。
短く、簡潔な文章で発信されるため、必要な情報を不特定多数の人に届けるのに便利なツールで、災害や交通規制などの情報も瞬時にわかるため、非常時においても便利なSNSといえそうです。
しかしその反面、真偽の確かではないフェイクニュースが拡散されやすいという面や、個人の発言が攻撃される炎上や本人特定といったトラブルも多い側面も。
(4)LinkedIn
海外のエグゼクティブなら誰もが持っていると言える、LinkedInのアカウント。2003年5月に登場したビジネス特化型のSNSです。ユーザーの利用目的は、公的な自己紹介とビジネス交流であり、自分の経歴を詳細に書き込み、転職活動などにも活用します。ヘッドハンターとのコミュニケーションに使っている人も。
世界最大規模を誇り、ビジネスチャンスは無限⁉に広がります。
(5)Pinterest
食事のレシピやインテリア、パーティーで使える部屋のデコレーションなど、とにかくアイデアがたくさん詰まったPinterest。
Instagramと同様に写真共有のウェブサイトで、世界中から集められたさまざまなアイディアを見ることができ、ユーザーはテーマ別に画像コレクションがつくれます。
別のユーザーが集めたコレクションを見て、そこからさらに自分のコンテンツに足すこともできるため、ネタ元がわからないという画像も多々。企業クリエイティブを手掛けるデザイナーチームが、Pinterestで拾ったデザインを流用してプロダクトを作成したことが発覚し、騒動になったということもありました。
4:こっそり聞きたい!LINEやSNSの常識5つ
(1)TwitterはSNSじゃない⁉
Twitterの創設者のひとりであるジャック・ドーシーが
「Twitterはみんなが思うようなSNSじゃないよー!」
と講演で語ったのが発端で湧き上がった議論。その発言の真意は「SNSじゃない別のもの」と言ったわけではなく、「自分たちの目指すTwitterというシステムは、もっと奥深くで広がりがあるもので、良質なものだ」という話をしたわけですが、さらっと読んだ人たちや小耳に挟んだ人たちが、「ジャックがTwitterはSNSじゃないって言ってたよ」と早合点してしまった模様です。
ユーザー目線で言わせてもらえば、「そういうものだと思ってるけど、何か?」といった感じでしたが、もっともっとおもしろく使えたり、さらに使いやすい機能がどんどん増えたりするなら、それはそれで楽しみですね!
(2)若い子はスタンプ使わない⁉
テレビで若い女性たちが
「LINEのスタンプなんて使わな〜い」
なんて豪語したりして、「若い子はスタンプ使わない」説が浮上していますよね。でもLINEって、そもそもスタンプ機能が充実しているのがひとつの大きなウリでした。筆者は今でもけっこう有料スタンプを使いますし、企業もスタンプをエサにユーザーを増やしたりもしていますよね。なのにスタンプを使わないとは……。
若い子たちからは、「いい歳をしたおっさんがスタンプ使ってくるのはキモい」「おばさんの若作りスタンプがイタい」なんていう声も聞こえてきます。スタンプは廃れてしまうのでしょうか……。
いえいえ、そうとも言い切れません。GIF画像のような動くスタンプなどもかなり増えてきましたし、やっぱり長く続いてしまうLINEやり取りの締めには、スタンプは最適。
根強いスタンプ支持者も多いので、これからも成長分野だという見方もできるのではないでしょうか。
(3)日本ではインスタの伸び率がすごい⁉
ニールセンカンパニー合同会社が行った調査によれば、2016年から2017年にかけ、日本国内におけるInstagramのユーザーは43%増加しました。
既存の国内ユーザー数はFacebookやTwitterと比較してまだ少ない反面、ユーザー数はまだまだ伸びる可能性がありそうです。
(4)Facebook離れの実態は⁉
個人情報流出など問題から、ユーザーのFacebook離れが加速しているとの報道を耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか?
2018年6月時点のデータによれば、現在世界におけるFacebookのアクティブユーザー数は14億7000万人で前年対比11%増。
世界的に見れば、Facebookはまだまだ発展を続けていると言えそうです。
(5)政治家はTwitterが好き⁉
アメリカのトランプ大統領のTwitterは良くも悪くも話題性が高く「え、それ大統領がSNSで言っちゃう?」と驚いてしまうような情報が発信されるため、大変注目されています。
安倍首相もTwitterを利用していますが、内容はトランプ大統領に比べれば、かなりマイルドでコンサバティブ。しかし一方で、市議や県議など、議員さんたちのTwitterはかなり攻めたものが多いです。そして、しばし炎上もしています。それらをウォッチするのもおもしろいかもしれません。
4:まとめ
SNSは上手に使えば大変便利なもの。しかし、個人の発言や写真などが、一瞬で世界中に公開されてしまうことや、さまざまな考え方の人が利用しているため、トラブルが起こりやすいのも事実です。
それぞれのSNSをよく知ったうえで、自分に合った使い方をしていきたいものですね。
【参考】
Social Media Lab「2018年9月更新! 11のソーシャルメディア最新動向まとめ」
Jack Dorsey on Twitter