結婚後の保険証!扶養に入るor入らない?名義変更の期間や手続きを解説

晴れて彼と結婚! これから始まる新婚生活に胸を躍らせている人も多いはず。でも結婚によって姓が変わる場合、名義変更や住所変更といった諸々の手続きをしないといけません。そこで今回は、結婚→離婚→再婚で三度の名義変更などの手続き経験をもつ筆者が、結婚後の手続きの中でも、保険証に注目し、経験とリサーチをもとに解説していきます。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1:結婚したら保険証の手続きはどうするの?

(1)夫の扶養に入る場合は「被扶養者届」を出す

結婚を機に専業主婦になるなど、夫の扶養に入る場合には、「被扶養者(異動)届」を、夫の勤務先に期間内に提出する必要があります。手続きは妻ができるものではないので、夫に相談し、お願いするようにしましょう。

(2)夫の扶養に入らない場合は氏名変更手続きをする

そのまま働き続ける場合など、夫の扶養に入らない場合であっても、夫の姓などに変えた場合には、氏名の変更手続きが必要です。勤務先の担当者に手続きのしかたを確認してください。

(3)国民健康保険加入者で継続する場合は氏名変更手続きをする

国民健康保険に加入していて、夫の扶養に入らないでそのまま継続する場合には、氏名変更の手続きが必要です。婚姻届けを提出したあと、14日以内に、住所地の市区町村役場の国民健康保険担当窓口で行います。

また、個人事業主(自営業)で下記の条件に当てはまる場合は、健康保険への加入が法律で義務付けられています。

法律で厚生年金保険または健康保険の加入が義務づけられている事業所

(1)法人事業所で常時従業員(事業主のみの場合を含む)を使用しているとき

(2)常時5人以上の従業員が働いている事務所や工場、商店等の個人事業所のとき

※ただし5人以上の個人事務所だとしても、サービス業の一部(飲食店やクリーニング業、ビル清掃業など)、また農業や漁業はそれを適用されない場合があります。

このふたつの要件を満たしている場合、5日以内に、事業所の所在地を管轄している年金事務所に必要書類を提出します。

提出方法は窓口提出のほかに、電子申請や郵送もあります。

 

2:結婚したら夫の扶養に入るべき?

結婚後、夫の扶養に入って、そこそこ働いたほうがいいのか、それとも入らないまま、フルタイムで働いたほうがいいのか、どっちが得なんだろう?なんて考えている人もいるでしょう。

社会保険上、夫の扶養に入るには、条件があります。まず、労働時間、勤務時間が勤め先の通常労働者の4分の3未満であること。年収が130万未満であること。さらに、勤め先の従業員数が501以上で、所定労働時間が20時間以上、1年以上雇用される予定があり、月額が88,000円以上だった場合、扶養からは外れてしまいます。

そして、金額的にみれば、妻もフルタイムで働いたほうが夫婦の合算収入は多くなります。家庭から解放されてリフレッシュできるからそちらのほうが得、夫に養ってもらっているという引け目を感じず、対等な立場になりやすいから扶養に入らないほうがいい、という考え方もできるでしょう。

一方、夫の勤務先に配偶者手当があった場合で、フルタイムで働くことによって収入の上限額を超えてしまってもらえないとなれば、これを損と考える人もいるでしょう。

また、2018年1月から、今まで103万円未満だった「配偶者特別控除」の枠が、150万円に引き上げられました。これは、サラリーマンの場合、妻の年収が150万円未満で、夫の年収が1,220万円未満であれば、夫は「配偶者特別控除」として、最大38万円の控除が受けられるというもの。

しかし、妻の収入が103万円を越えれば、その収入に所得税が発生します。所得税がなく、配偶者特別控除を満額受けられるのは、夫の収入が1,220万円を越えず、かつ妻の収入が103万円を超えない状態。安易に「最大の得」をとるなら、年収は1,323万円を超えることはないということです。

広い視野で考えた場合、これが果たして得なのか……ふたりで頑張れば、年収2000万円になるのに……そっちのほうが子どもの教育費にまわせるお金なども増えて、最終的に得なのではないか……という考えもあるでしょう。

扶養には、税金と社会保険に関する法律が絡み合っていて、得かどうかの判断がしにくいところ。とはいえ、お金、そして時間、ひいては家族のありようの問題となります。自分たちにとってどちらが得か、夫婦でよく考えてみてください。

 

3:結婚して夫の扶養に入るときの保険証の手続き

前章でも少し触れましたが、夫の扶養に入る際には、まず、夫(被保険者)の勤務先に「被扶養者(異動)届」を提出する必要があります。夫が加入している保険の種類によって、手続きに違いがあります。

保険の種類については、小学館 デジタル大辞泉、以下2項目を参照。

しょくいき‐ほけん【職域保険】

会社員・公務員・船員とその扶養家族を対象とする社会保険。健康保険(組合健保・協会けんぽ)・厚生年金・労災保険・雇用保険・共済組合・船員保険など。被用者保険。→地域保険

ちいき‐ほけん【地域保険】

自営業者・農林水産業者・無職者など、職域保険に加入していない人を対象とする社会保険。国民健康保険・国民年金がこれにあたる。

協会けんぽの場合、婚姻の事実が発生してから5日以内に提出する必要があります。けんぽではあなたと夫(被保険者)の続柄確認の書類が必要になりますので、被保険者(夫)の戸籍謄本・被保険者(夫)の住民票このふたつを用意することになります。

だし、被扶養者(異動)届にマイナンバーを記載している場合については、この添付書類の提出を省略することができます。またこのとき、苗字が変わりますから年金手帳(第3号被保険者になる)も一緒に提出しましょう。そして会社を離職して扶養に入る場合には退職証明書か、もしくは雇用保険被保険者離職票が必要になるので、それも合わせて会社の担当者に確認してみてくださいね。

共済組合の場合は届け出は30日以内となっていて、少々余裕があります。書類は、被扶養者・兄弟等の調査書(配偶者のもの)、住民票(配偶者のもの)、在学証明書原本(配偶者のもの)、雇用証明書(給与収入者の場合)、退職者に関する証明書(雇用保険に未加入の場合)雇用保険受給資格者証原本又は離職票1と2の原本(雇用保険加入者の場合)国民年金第3号被保険者資格取得届(20歳から59歳まで)、基礎年金番号確認書類(写しでよい)これらが必要になります。

場合によっては、これ以外の書類の提出を求められる可能性もありますので、一度組合に確認してみるといいでしょう。

国民健康保険の場合は、住んでいる市町村役場で手続きを行います。婚姻届を提出したあと、新たな住民票を1部取得すれば、即日手続きが行えますので、一連の流れで行っておくのがベストです。必要な書類も市町村役場の窓口でもらえるので、そちらに記入します。なお、印鑑を忘れずに持っていきましょう。

以前勤めていた会社の健康保険に加入していた際は、健康保険被保険者資格喪失証明書、退職証明書、離職票が必要になるので、それらは前の職場でしっかりもらっておくようにしましょうね。

 

4:結婚して夫の扶養に入らないときの保険証の手続き

退職して、勤務先の社会保険を辞めた場合(退職日から20日以内に所定の手続きを期限内にとれば、2年間任意継続被保険者になることも可能です)、国民健康保険に入るか家族の加入する健康保険の被扶養者になるかしないと、無保険になってしまいます。

そのまま勤めていた会社で働き続けるなどで、夫の扶養に入らない場合にも、夫の姓などに変えた場合には、保険証の氏名の変更手続きが必要です。勤務先の担当者に、手続き方法を確認してください。

自営業などで国民健康保険に加入している場合にも、氏名変更の手続きが必要です。婚姻届けを提出したあと、14日以内に、住所地の市区町村役場の国民健康保険担当窓口で行います。

必要なもの

・身分証明書

・印鑑

また、市区町村によっては、退職日が確認できる書類(離職票か社会保険の資格損失証明書、雇用保険受給資格者証)が必要な場合もあるので、自分が住んでいる市区町村の役場の担当窓口に問い合わせをしてみてください。

 

5:結婚による保険証の名義変更…期間はどれくらいかかる?

続いては手続きが終わり、書類を提出してからどれくらいで保険証が届くのかが気になるところですよね。これは加入する保険によって変わってきます。たとえば、全国健康保険協会の保険証は4月などの繁忙期だと手続きに時間がかかるので、長い時では1か月ほどかかることもあります。しかし、この時期を除けば、だいたい1週間前後で受け取ることができます。

国民健康保険の場合、市区町村によって異なるので、窓口や電話で直接どれくらいかかるか問い合わせてみてください。通常であれば役所の窓口で直接手続きをすると、即日交付してもらえます。

 

6:結婚して保険証の切り替え中…病院に行くときはどうする?

保険証の切り替え中、まぁ病院にかかることはないだろう……そう思っていても急に行くことになってしまった場合、保険証を持っていないということ。

治療費などを全額負担しなければいけないの? だったら病院に行けないんだけど……そんな疑問を解消するべく、ここではどう対応すれば良いかをご紹介したいと思います。

(1)窓口で自費診療扱い(保険証なし)で医療費を全額負担した場合

全額負担は病状によって金額がかさんでしまう場合があります。しかし、安心してください。保険証が手元に届いたのち、特定の書類を提出すると、後日、保険者が負担した分(全療養費のうち7~9割負担分)が払い戻しされます。

このとき必要なのが、支払った領収(明細)書と診療明細書(診察内容や傷病名が記入されているもの)。提出先は加入している保険の窓口です。または、年金事務所に窓口があり、そちらで提出できる場合もあるので確認してみると良いでしょう。

(2)健康保険被保険者資格証明書を交付して病院へ行く

保険証を切り替える前から通院していて、切り替え中も通う必要があるなどの場合は健康保険証が交付されるまでの間は、協会けんぽの場合であれば、申請に基づいて年金事務所窓口で「健康保険被保険者資格証明書」を交付することができます。有効期間は証明日から20日以内で、できるだけ早く交付したいときには「被保険者資格取得届」(「被扶養者(異動)届」も含む)を一緒に提出することで、早期にできる場合があります。

それ以外の健保組合でも、同様の交付をしていますので、勤務先の担当部署に問い合わせをしてみてください。

このように、保険証が届いていなくても、実費負担した分が返ってくる手続きができるので、急に病院に行かなくてはならない場合にも安心してくださいね。ただし、その場合には病院窓口で相談して、一般に必要となる書類をもらっておくことを頭に入れておきましょう。

 

7:保険証の手続きって大変!

夫の扶養に入る、入らないの選択によって保険の手続きの違いがあります。また、扶養内で働く場合、扶養控除を受けるために勤務時間を計算して働かなければならないなど、結婚すると働き方の知識も必要になってきます。

結婚の予定がある人もない人も、この機会に、どんな働き方をするのかを踏まえて、ライフプランニングをしてみてはいかがでしょうか。

 

【参考】

協会けんぽ – 全国健康保険協会

保険証が交付されるまでに病院に行きたい場合 – 日本年金機構

国民健康保険とは – 国民健康保険

北海道市町村職員共済組合

✓ skyticketの格安航空券で年末はラブ旅に!