慰謝料の相場が知りたい!不貞行為や精神的苦痛などでの年収と慰謝料相場の関係

慰謝料の金額というものは、法律で決まっているわけでも、計算で決められるものではありません。そこで今回は、慰謝料について徹底解説。不貞行為や精神的苦痛などといったケースで慰謝料がどうなるか、そして年収と慰謝料相場の関係にも迫ります。
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1:離婚だけじゃなく事故でむちうちになった場合にも慰謝料が発生…相場は?

「慰謝料」と聞くと、まず離婚のシーンが頭に浮かぶかもしれません。

しかし、慰謝料はいろんなところで発生します。交通事故やDV、ストーカー、いじめ、名誉棄損などなど、被害に対する謝罪、反省の気持ちを金銭に換算するケースは多いです。

ちなみに、交通事故を起こしてしまい、相手がむちうちになってしまった場合は、治療費だけ、保険の範囲内の保証だけでなく、慰謝料を請求されるケースもあります。これに関して相場はなく、相手の状況や心情にも関わることなので、慰謝料を請求された場合には、弁護士などの専門家に相談しましょう。

 

2:性格の不一致・DV・浮気・不貞行為・精神的苦痛などに対する慰謝料相場の判例5選

さて、夫婦問題における慰謝料と聞くと、真っ先に不倫や浮気に対する慰謝料が思い浮かびますよね。

しかし実際は、それらの不貞行為のほかにも、性格の不一致やDV、モラハラなど複雑な事情が絡み合って慰謝料が算定されているケースもあります。それはいくらくらいなのでしょうか。

離婚に関する判決によって実際に出てきた慰謝料の額を5つ見ていきましょう。

(1)性格の不一致

婚姻期間が10年以上で、妻が自己本位な態度を取っていた夫婦の離婚で、夫への慰謝料80万円が認められたケースがあります。(東京地裁の平成17年2月22日判決)

この判決の背景には、妻が夫からの注意に反省の態度を示さず、子供を連れて長期間別居をしたことや、夫と話し合いをする機会を持つ努力もしなかったことがあるそう。性格の不一致による、妻から夫への慰謝料としては高額のケースです。

(2)夫のモラハラ

30年以上の結婚生活の間、夫から高圧的な態度と取られたと訴えた裁判で、夫から妻へ慰謝料200万円の支払いを命じたケースがあります。(東京地裁・平成17年11月11日判決

この判例では、肉体的なDVはなかったとのこと。ですが、夫が家族に対して明確な上下関係を求めており、自分がお殿さまのように振る舞っていたモラハラ夫であった十分な証拠があったため、200万円という高額の判決となりました。

(3)不貞行為

公立学校の夫と20年以上にもわたる不貞を行っていた女性を妻が訴えた裁判で、相手側の女性に対して、300万円の支払いを命じたケースもあります。(大阪地裁・平成11年3月31日判決)

ちなみに一般的には、夫婦が破綻(離婚)するに至った不貞行為の裁判で勝訴した場合でも、慰謝料の支払いは100万円が相場といわれています。夫婦が離婚しなかった場合には、さらに少額となるケースが多いです。

(4)精神的苦痛

結婚直後に妻が流産したことを発端に夫の実家が離婚を強く要求し、夫もそれに同調、さらに妻に対する嫌がらせの数々を行っていたケースでは、妻への1,200万円の支払いが命じられた事例もあります。(大阪地裁・昭和58年11月21日判決

このケースでは、夫は妻に対して実家に帰るよう命令したうえに、自宅の鍵を交換するなど、悪質な追い出しを画策したということが物証に。

なお、この慰謝料の額は、夫の資力状況と財産分与の要素も考慮したものとなっています。

(5)セックスレス

夫婦の同居期間は2か月だったものの、夫が性交渉をしないことを理由とする離婚請求で、妻への500万円の支払いが命じられた事案もあります。(京都地裁・平成2614判決

ただし、一般的なセックスレスでの慰謝料の相場は、100万円から200万円程度。このケースは妻が購入した婚姻家具の費用だったり、妻が結婚したため仕事をやめたことによる逸失利益だったりも考慮されているので、一般的な慰謝料相場よりもかなり高額になった事例とされています。

 

3:年収により慰謝料や養育費が決まる?ケース別の慰謝料や養育費の相場とエピソード3選

慰謝料は、支払う側の年収や資産状況などよって変わってきます。そこで、離婚経験者のみなさんから、実態を伺いました。

(1)夫の収入が多かったので、婚姻費用が思ったより高額に

「離婚調停をしてから別居を始め、別居中に受け取る婚姻費用について、裁判所を通じて請求しました。

算定表に基づいての額だったようですが、夫の収入が高く、私はパートタイマーとして働いていたこともあり、想像していたよりも多かったのがラッキーでした。

ちなみに、離婚の慰謝料って、たかが知れているんですよね。だからこそ、お金に色はないし、婚姻費用は慰謝料ではないけれど、離婚に向けての準備金にできると思ったので、助かりました」(42歳女性)

(2)相手のメンツとプライドをくすぐり、高額養育費を勝ち取りました

「離婚した元夫は、経営者で派手ぶりをアピールをしているカッコつけタイプ。

離婚にあたり、私が引き取ることになったふたりの子供の養育費について、最初は相場以上は払わないと言っていた夫でしたが、彼のプライドやメンツをくすぐる交渉を続け、相場以上の養育費で合意しました。

まわりに見栄を張りたがる男が相手の場合には、そのあたりを上手に操るといいと思います」(45歳女性)

(3)浮気相手も元夫も一文無しで取りっぱぐれました

「夫の浮気が原因で離婚に至りましたが、慰謝料は支払われませんでした。

というより、離婚の際に慰謝料の合意はあったのですが、実際のところ、浮気相手の女も元夫も貯蓄や資産がなく、一文無しに近い状況。

もらう約束はあっても、お金がなければ取りようがなく、結果として、取りっぱぐれたかたちです」(46歳女性)

 

4:まとめ

離婚の慰謝料も、どんな原因なのか、それがどのくらいの期間続いていたのかなどだけでなく、さらに相手の資産状況など、さまざまな要因で金額が変わってきます。

実際に離婚を考えている人は、弁護士などの専門家に相談するのがいいでしょう。自分のケースについて、過去の事例と照らし合わせた相場感を教えてもらえます。