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血液型の遺伝に関するまとめ!両親の血液型でわかる子の血液型のパターン

月島もんもん

月島もんもんM.Tsukishima

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1:血液型は遺伝だけど性格とは関係ない

血液型が遺伝するということは多くの人が知っている事実でしょう。筆者も高校の生物の時間に、血液型と遺伝に関する事柄を習ったことを覚えています。

しかし、性格に関してはどうなのでしょう。最近では血液型診断などが流行っていますが、少し調べてみました。

「血液型と性格の関連についての調査的研究」や「血液型と性格の無関連性」といった論文などを見てみると、血液型と性格に関係があると思われているのは、すでに浸透している情報が強く印象づいてしまう「ステレオタイプ」と、広く当てはまる内容を自分だけに当てはまるように錯覚する「バーナム効果」のためであり、実際には性格と血液型には関連が見られないという考えが一般的です。

最近では「ブラッドタイプ・ハラスメント」という言葉もあるように、血液型から相手の性格を決めつけることは差別であるという意識も出てきているようなので、要注意ですね。

 

2:血液型は遺伝で決まる!両親の血液型でわかる子の血液型のパターン4つ

今度は血液型のパターンについてご紹介します。生物の教科書を久しぶりに引っ張り出したので、その内容をかいつまんでご説明します。

(1)血液型の知識

日本で一般的に血液型というと、「ABO式血液型」のことを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ここでいう血液型とは、「A」「B」「O」のうち、どの遺伝子を持っているかで決定されます。そして、両親の血液型がわかれば、遺伝の仕組みを紐解く法則・メンデルの法則によって、子の血液型をある程度予測することもできます。

では、血液型とはそもそも何なのでしょうか。それは、血液中に存在している赤血球の表面抗原の総称を分類したものです。ABO式血液型の場合、赤血球の表面にA抗原があればA型に、B抗原があればB型に、A抗原とB抗原の両方があればAB型に、そして抗原がなければO型になります。

ちなみに血液型を決定する遺伝子は常染色体に存在し、自分の遺伝子情報の半分が子に受け継がれるというわけです。両親が半分ずつ遺伝子を持ち寄って、子になる人のひとつの遺伝子を作り上げるのです。

そして血液型も、「AA」「AO「BB」「BO」「OO」「AB」の6つタイプに分かれます。

それではそれぞれの血液型について見ていきましょう。

(2)A型

血液型を決定するには、両親から受け継いだ遺伝子が関係してくることはすでにご説明しました。ふたりから血液型を受け継ぐ訳ですから、母親の血液型と父親の血液型を持っていることになります。

要するに親から受け継いだ遺伝子が「AA」か「AO」を持っているとA型になります。Oは劣性遺伝子なので、Aの遺伝子が優位に働き、その形質が現れるわけです。

(3)B型

B型になるためには両親から受け継いだ遺伝子が「BB」か「BO」でなくてはなりません。B遺伝子が優性であり、O遺伝子が劣性なので、BB遺伝子かBO遺伝子だとB型になるわけです。

(4)O型

今度はO型です。O遺伝子は劣性なので、両親から受け継いだ遺伝子がOOでなくてはO型にはなりません。A遺伝子やB遺伝子が混ざっていると優性遺伝子の形質が現れることから、O型になるにはOO遺伝子でなくてはならないわけです。

(5)AB型

最後はAB型のご説明をします。A遺伝子とB遺伝子が優性であることはすでにご説明しました。なので、その両方を持っている場合、AB型となります。

 

3:知ってた?血液型と遺伝のおもしろい話5つ

今度は、血液型に関する面白いお話をご紹介しましょう。

(1)血液型分類はさまざまある

血液型は、血液中に存在している赤血球の表面抗原を総称した分類と上述しましたが、血液型にはABO式のほかにも、ルイス式やRh式などがあります。

(2)Rh血液型ってなに?

Rhプラス、Rhマイナスといった血液型を聞いたことあるでしょうか。これは、Rh式血液型という方法で分類される血液型です。数多くある抗原の中で、「D抗原」がある場合はRh陽性(Rhプラス)、それがない場合はRh陰性(Rhマイナス)となります。

これも輸血をする上で非常に重要になる血液型で、「日本輸血・細胞治療学会」のホームページによれば、輸血する場合には、同一のRh血液型で行うことが原則とされているようです。

(3)血液型のうら検査

白血球の表面に抗原がついていて、そこから血液型を判別するということはすでにご紹介しました。実は血液(血清)の中には、特定の赤血球と反応する物質(抗体)があり、A型の人はB抗体を持ち、B型の人はA抗体を、O型の人はA抗体とB抗体を持ちます。AB型の人は抗体をもちません。

そのため、A型の人にB型の人の血液を輸血すると、凝集したり溶血したりしてショック状態になってしまったりするわけです。

これを検査することで、血液型を判別することができるとされています。これを調べることを「うら検査」といったりするのだそう。

(4)HLA型

他にも血液型には、「HLA型」という血液型があります。これは、白血球の血液型で移植を行う際などに重要になってくるもの。血小板輸血には、この血液型と適合した人同士であることが重要です。

 

4:まとめ

今回は、血液型についてご紹介しました。普段は血液型診断などでしかあまり気にしないかもしれませんが、輸血などと大きく関わってくるもの。

また、性格との関連性は見られないと結論づけている論文があるということも覚えておくといいかもしれません。

 

【参考】

「血液型と性格の無関連性 ―日本と米国の大規模社会調査を用いた実証的論拠―」-京都文教大学 縄田

「血液型と性格の関連についての調査的研究」-久保 義郎 三宅由起子

血液型について