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自己開示とは?自己開示の方法と効果・自己開示できない人の特徴

平松隆円

平松隆円R.Hiramatsu

目次

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1:心理学でいう自己開示とは?

最初に、自己開示の意味について紹介しましょう。自己開示とは、心理学に登場する言葉です。もともと自己開示とは、「自己についての心理的・個人的な情報を他者に伝えること。自分の諸側面を他者に伝えることであり、一般に他者との関係を強める効果をもつ」とされています。簡単に言えば、自分自身に関する情報を、言葉を使って特定の他者に伝えることです。

相手に伝える情報はいろいろあります。例えば、性格のことや体に関することや、勉強のことや仕事のこと、お財布事情など。

ひと口に「自分のことを言葉で相手に伝えること」といっても、その情報の種類、深さや広さなど、さまざまです。

 

2:自己開示の返報性?自己開示の効果3つ

心理学の研究では、自己開示にはいくつかの効果があることが知られています。

(1)感情の浄化

人は悩みを抱えていたり、ストレスを感じたりすると、それを解消したいと思います。いわゆるストレス発散です。

ストレス発散の方法には、いろいろあります。例えば、ストレスの原因となっている問題や自分自身の葛藤などをカウンセラーに話すように、親しい友人や逆に自分のことをまったく知らない人に話すというのも、その方法のひとつです。つまり、自己開示にすることによって、ストレスによる不快な感情を浄化させることもできるんです。

(2)自己の明確化

他人に自分のことを話すことによって、自分自身を客観的に見ることができるようになります。難しい言葉でいえば、「客体的自覚状態」にさせるのです。よく大学生が就職活動のときに、自己分析をしますよね。これは、自分自身のことを可視化することで、自分のことをはっきりとわかるようにするため。これも、自己開示の一種なんです。

(3)他者との関係を深める

自己開示が、「自分の諸側面を他者に伝えることであり、一般に他者との関係を強める効果をもつ」と定義されることからも、自己開示することで他者との関係を親密にさせるはたらきがあることがわかります。

これは、自己開示が一方的に行われるのではなく、実は返報性があり、相手が自己開示をしたら自分も自己開示をしたくなるという性質にも関連しています。お互いに互いのことを話し合うことで、秘密を共有することになったり、お互いのことがわかり合えたりするためだから、とも考えられています。

 

3:恋愛でも使える!自己開示の方法3つ

では、自己開示は恋愛のテクニックとしては使えるのでしょうか。答えは、イエスです。というのも、自己開示によって意中の相手との関係を深めることができるからです。では、どんなふうに自己開示すればいいのでしょうか。

(1)プライベートな話を打ち明ける

自己開示とは、自己についての心理的・個人的な情報を他者に伝えることなので、プライベートな話を打ち明けることは、自己開示の基本です。例えば、お金や健康などの話題は、なかなか他人には話しづらいかもしれませんが、共通の悩みが多い話題なので、お互いに自己開示しやすいテーマかもしれません。

具体的には、「学生のころ、朝起きるのが苦手で、朝イチの講義に行くのが大変だった」とか、「今の仕事の給料が安くて」というのは、プライベートな話題ではあるものの、誰にでも思うことなので、自己開示には向いています。

(2)自分が経験した不幸なこと

不幸なことというと大げさですが、自分が過去に失敗した出来事や、遭遇した嫌な出来事などは、相手も似たような経験している場合があります。また、何に対して嫌な気持ちをもつかといった価値観を共有しやすいといえます。

ですが、要注意なのは、ただ嫌な気持ちになったとか、不幸に見舞われたということでは、印象が悪くなってしまうということ。

なので、「仕事が終わって帰る電車の中で、大声で話ている人がいて注意がしたかったんだけど、勇気がでなくて。そんな自分自身に嫌になった」とかだと、「そんなことないよ」とか「わかる、僕もそう」と共感をしてもらえるので、そういう出来事の話題がいいでしょう。

(3)自分が経験して嬉しかったこと

とはいえ、自分が経験した不幸なことは、実はコミュニケーションの話題としてはなかなかハイレベルで難しいものです。その一方で、自分が経験した嬉しかったことや幸せな気持ちになったことは、話しやすいかもしれませんね。ですが、ここでも注意が必要で、自慢話にならないようにしなければいけません。

 

4:自己開示できない人・苦手な人の特徴2つ

自己開示というのは、自分のことを話すことなので、一見するとすごく簡単なように思えます。ですが、案外と難しいものです。では、自己開示が難しい、苦手だという人にはどんな特徴があるのでしょうか。

(1)恥ずかしがり屋

自己開示が苦手な人には、恥ずかしがり屋な人が多いかもしれません。自分のことを話すことが照れくさいという人です。ある意味で、コミュニケーションに対して消極的ともいえるでしょう。

(2)会話が苦手

そして、そもそも会話が苦手という人も、自己開示が苦手という人には多いものです。そもそも何を話していいかわからないため、自分のことも、何を、どこまで話していいかを考えてしまって、結局何も話せないということになってしまうのです。

 

5:まとめ

あまりに何を話そうかと考えすぎてしまうと、何も話せなくなってしまいます。深く考えず、まずは話してみることが大切。そうすると、自ずと自己開示ができていくものです。