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ビール腹とは?ビール腹になる原因と改善ダイエット・筋トレ
水野 文也F.Mizuno
1:ビール腹とは?英語で言うと?
ビール腹は、ビールの飲みすぎによるポコンと出っ張った下腹というイメージがありますが、それは誤った解釈のようです。
ビール腹がビール腹と言われる理由には諸説ありますが、「ビア樽のような腹」と、お腹の様子をビールの樽に例えたのが本当の意味という説が有力です。それを裏付けるように、英語でビール腹を示す言葉は、ズバリ「Beer belly」といううんです。
「Belly」は、ベリーダンスのベリーであり、お腹のこと。そのほか、ポピュラーな英語の言い方では「beer gut」という言い方もあります。
2:ビール腹になる原因
(1)ビール腹の原因はビールではない?
カロリーの高いビールを飲みすぎれば、それはやはり太りそうですよね。しかし、ビール腹はビールの飲みすぎだけが原因なわけではありません。お酒がまったく飲めない人でも、ビール腹の人はいることからも、それは明らかでしょう。
(2)ビール腹の正体は内臓脂肪
ビール腹というのは、男性に目立ちますが、それは胃や腸などの内臓を包み込む「腹膜」の表面に脂肪がつくことが多いため。反対に女性は、脂肪をお尻や太ももなど体の柔らかい部分を中心に、体全体に脂肪がつきやすい傾向にあります。
つまり、ビール腹の中に詰まっているのは、皮下脂肪ではなく内臓脂肪!
摂取した糖や脂質が消費できずに余ってしまい、脂肪となって蓄積されるのが肥満の原因ですが、脂肪のうち、内臓のまわりについた脂肪が内臓脂肪で、それが行きすぎるとビール腹になってしまうのです。
つまり、ビール腹の原因の基本は食べすぎ、運動不足と言えるでしょう。
(3)ビール腹になりにくいビールは?
アルコールとビール腹の関係としては、お酒を飲むと胃液がたくさん出て胃が活発に動き、食欲が増大します。そのため、アルコールを飲まない場合よりも多く食べてしまう……ということもあります。
ビールというのは、アルコール度数がそれほど高くなく、胃を活発化させるのにちょうど良い度数とも言われます。その点からいうと、やっぱり、ビール腹の原因はビールと言えなくないかもしれませんね。
3:ビール腹を改善したいなら…ダイエット法
(1)体にとって危険!
見た目にも、みっともない感じアリアリのビール腹……それだけでもダイエットの必要性を感じますが、実は健康面を考えると、通常の肥満より、かなり危険な状態なんです!
アメリカの「メイヨー・クリニック」による発表によれば、体重に関係なく、腹部の脂肪が多いと、循環器疾患、インスリン抵抗性と2型糖尿病、大腸がん、睡眠時無呼吸、高血圧のリスクが高まるそう。
ビール腹ならば、すぐにダイエットに取り掛からなければいけません!
(2)ビール腹の改善にはウォーキングが効果的
とどのつまり、食べた分の脂肪が、お腹にしっかり溜まってしまうのがビール腹で、運動不足の人がなりやすい……となると、ダイエット方法の基本は運動になります。
特に、内臓脂肪を効果的に燃焼させるためには、有酸素運動が有効!
毎日忙しい社会人は「運動なんかする時間なんかない!」と言うかもしれません。そんな人は、1日30分、ウォーキングするだけでも効果があります。たとえば、地下鉄のひと駅、バスの1停留所分を下車して歩くなど、生活に合わせて工夫してみてください。
(3)お酒を飲むなら糖質の低いものを
人間の体は、肝臓がアルコールを優先的に代謝しようとするため、もともとお酒のカロリーは肥満の要因になりにくいのです。ビール腹になりやすいのは、実は糖質の多い飲食物。
最近、糖質ゼロのお酒も流行っていますが、そのほかのお酒を飲む場合にも、焼酎やハイボール、ウォッカ、赤ワインなど糖質の低いお酒を飲むこと。それがそのままビール腹対策になると言えるでしょう。
4:ビール腹を解消する筋トレの注意点
ビール腹を解消するダイエット方法としては、筋トレも効果があります。お腹に効果がある筋トレというと、クランチ(上体起こし)やレッグレイズ(仰向けになって脚を地面ギリギリまで下げる)など、いわゆる腹筋運動が思い浮かぶかもしれません。
ですが、それよりも効果があるのは下半身を鍛えること。手軽にできる方法として代表的なのはスクワットです。筋肉量が増えると基礎代謝が増えるため、腹筋を鍛えるよりも下半身の筋肉量を増やしたほうが、ダイエット効果は大きくなります。
また、運動そのものとして、腹筋などは無酸素運動なので、ウォーキング、ジョギングなど有酸素運動を組み合わせたり、インターバルを短くして心拍数を上げて複数回セットを行うなどがコツになります。
5:まとめ
ビール腹はみっともないだけではなく、知らないうちに健康を害してしまうことも。女性に少ないと言われるビール腹ですけど、もし、なってしまったら……身体にとって黄信号と思えば、ダイエットも頑張れますよね!
【参考】