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深入り厳禁!? 知られざるインド人男性の恋愛事情9つ【2/3】

中田綾美

中田綾美A.Nakata

前回の記事では、『インド人の頭ん中』の著者・冬野花さんからのお話をもとに、インド人男性との恋愛事情をまずは3つお届けしました。今回は引き続き、彼らとの恋愛がうまくいかなくなるとんでもない事情について見ていきましょう。

 

目次

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■4:彼の言動が180度ひるがえるショック!

「インド人は個人としてではなく、一族の中のひとつのコマとして生きています。“俺”として生きているのではなく、“長男として”“親族の中の目下の立場として”“兄として”等、その場その場で求められる言動を役割によって変えると言っていいでしょう。

だから、ふたりだけでいるときにはあなたの味方でも、家族の前では簡単に家族の味方になってしまいます。普段、あなたに対して彼が言っていることが、インドの両親や親戚を前にした途端に180度ひるがえる経験は、インド人彼氏と付き合ったことのある人の間ではもはや常識!

インドの文化で育った彼に対し、日本で特に美徳とされる“言動の一貫性”を求めても無駄。彼に詰め寄っても理解すらされず、骨折損で終わります」

個人主義が根付いた日本人からしてみれば、「なんでそんなに家族に合わせるの!」と叫びたくなりますね。でも、一族のつながりが強いインド人男性と付き合ううえで、これは致し方のないことのようです。

 

■5:“彼女”の存在は木の葉よりも軽い

「インド社会では表向きは、“結婚前の男女交際”はタブーとされています。だから、日本のようにカジュアルに“彼女を親や兄弟に紹介”、“彼氏の家族とお出かけ”などありえません。

恋人たちはこっそり会うのみで、家族には恋人の存在すら隠しているのが普通です。稀に、彼女の身分で彼の家族と会う事態になっても、彼らの態度に“認めたわけではない”という明確な意思を感じることでしょう。

だからインド人の男は、いくらあなたとの約束が先にあっても、家族関連の用事ができてしまえば、そちらを優先させます。“彼女の約束があるから”という理由は、ないことになっているからです。

ましてや“外国人の彼女”の存在は、彼の背後の家族に比べると木の葉よりも軽いのだということを最初から肝に銘じて付き合うと、ドタキャンの連発をされたときにも少しは気持ちが楽かもしれません」

日本人男性が家族のために彼女との約束をドタキャンしようものなら、「もしかしてこの人マザコンなのでは!?」と、それだけで別れの原因となってしまいますよね。

でも、インド人男性と付き合うなら、いちいち家族関係のことで目くじらを立てない寛容さ(忍耐強さ?)が必要となってくるようです。

 

■6:インドの“恋人たちが別れる理由No.1”とは?

「現在でもお見合い結婚が普通のインド。“インドだって恋愛結婚が増えてきたんだ”と言いたがるインド人もいますが、それはたまたま両家の経済レベルや身分が同等だった場合のみ許されるものなのです。

そんなインドでは、“身分、家柄、職業、収入”などの条件の照らし合わせにより結婚相手が決まると、それまで付き合っていた恋人とは突然別れるのが当たり前。

いくらインド人の彼と愛し合っている実感があったとしても、ある日、実家から彼に結婚の命令が下れば、“好きなのは君だけど、でも、結婚は別だから”という驚愕の理由とともに突然彼が去っていくことは珍しくありません。インド的には、恋人たちの別れの理由No.1が“相手の結婚”であることは知っておいたほうがいいでしょう」

「ごめ~ん。俺、結婚するからお前とは別れるわ」って、そんな日本人の常識では到底考えられないことが、インド人社会では当たり前のように起こってしまうのですね……。

国際恋愛では、文化の違いから生じる障害がつきものですが、インド人の家族観についてはくれぐれも覚悟しておかなければなりません。

なお、冬野さんによれば、実は恋愛期間中だけでなく、結婚後も、夫婦のお金と彼の家族のお金との境目が明確にないことがあるなど、日本人の常識的には「えー! なんでそうなるの!?」ということが少なからずあるそうです。

 

今回は、インド人男性との恋愛がうまくいかなくなるとんでもない事情についてお届けしましたがいかがでしたか?

どんなに熱烈に愛し合っていても、彼らの常識では恋愛よりも一族のほうがはるかに重い。なんだかすごくせつないですね……。

それでも、やっぱりインド人に恋しちゃうかもしれない彼らのユニークな一面に次回は迫ります。

 

【取材協力】

※ 冬野花・・・10年に及ぶインドとの縁を生かすべく、インド在住時(2004-2008)よりフリーライターとして、各種メディアにてインド情報を執筆している。著書にインド人の実態をリアルに描いた『インド人の頭ん中』(中経出版)がある。