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弁護士に聞く!女性を狙う危険な詐欺師男の特徴【前編】

星 花

星 花H.Hoshi

みなさんはSNSで、見ず知らずのイケメンから友達申請が来たことはありますか? ネット上の色恋系の詐欺と言えば、ついつい美人の写真で男性を騙す出会い系詐欺などを思い浮かべてしまいますが、最近では、女性が被害者になるケースも少なくないようです。

今回は、弁護士法人アディーレ法律事務所のパートナー弁護士・篠田恵里香さんに、“危険なネット詐欺師男の特徴”について、うかがってみました。

 

目次

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■1:出会いはネット上、プロフィールが魅力的

「これまで、男性詐欺師との出会いは、“知人の紹介”や“街で声をかけられた”というものが主流でしたが、最近の男性詐欺師との出会いは“ネット上”が大半です。ネットで知り合った男性から騙されたという詐欺被害は急激に増加しています。

ネット上でその男性の情報を見てみると、女性から見てとても魅力的で素敵なもの。“生き方がカッコいい”“高収入”“話が上手”“まじめそう”など、“運命の人に出会った”かのようなプロフィールが載っています。

男性詐欺師は、“女性の目にとまる”ことを重視しているので、ネット上でのアピールも練りに練っています。“私にぴったりの王子様”と思うような素敵すぎるプロフィールに出会ったら、むしろそれは危険信号かもしれません」

詐欺師は昔からいたとは言え、実際に顔を合わせないコミュニケーションが発達した今は、以前より問題が複雑化していそうですね。ちょっとでも怪しいと思ったら、その人のプロフィールをネットで検索してみるだけでも、「あ。同じようなプロフィールが複数ある!」など、不審な点が見つかるかもしれませんね。

 

■2:成功しているオーラに満ち、身に着けている衣服・鞄・時計は超高級品

「男性詐欺師は、“出会ってすぐに信頼感を勝ち取る”技術に長けています。話も上手で、嫌味なく、“社会的に成功し、お金をたくさんもっている”人物を演じます。初めてのデートなのに、高価なプレゼント、高級レストランで食事(当然おごり)と、びっくりするくらいの贅沢で夢見心地にさせられることも。衣服・鞄・時計なども、一見して数十万、数百万円するブランドを身に着けていたりします(実際には偽物かもしれませんが)。

そんな男性と過ごした女性は、“この人勝ち組! お金持ち!”と信じこみ、警戒心を緩めてしまいます。“まさか自分がお金をとられる”などとは夢にも思いません」

日本には“胡散臭い”と言う良い表現がありますが、胡散臭さを嗅ぎ分ける嗅覚は、普段からも磨いておいたほうがいいですね。

 

■3:職業や収入・財産について話の流れで上手に聞いてくる

「男性詐欺師は、女性の“カネ”が目当てです。“カネ”がない、“カネ”を工面できないとわかると、優しかった態度が急変。そんな女性と関わるのは時間の無駄と考えています。なので、会って間もなく必ず、女性の職業や“カネ”の質問をしてきます。

仮に女性に貯金がなくとも、“カードを作れる・お金を借りやすい”条件をクリアしていれば、“カードや借金を作らせて根こそぎ持っていく”ことを視野に入れています。“私は貯金がないし”との油断は禁物です。

しかも、男性の話はマニュアルどおりでとても巧みです。女性は、“何かおかしい”とも気づかずに、“自分のお金の話を思わず話してしまう”ので、注意が必要です」

女性は自分について聞かれるのは嬉しいものですし、女性の自慢話を上手に聞いてくれる聞き上手な男性に乗せられてしまうと、ついつい調子に乗って、貯金額や仕事のことまで、ダダ漏れになってしまいそうですね。

素性の知れない相手には、個人情報の部分はきちんとロックしておいたほうが良さそうです。たとえ詐欺師ではなくても、多少ミステリアスな方が魅力的だと思われるかもしれません。

 

いかがでしたか? インターネットでのコミニケーションは気楽なものですが、見ず知らずの男女が個人情報を交換し合うというリアルでは考えられない事も、気楽に行われてしまいがちなのかもしれません。

引き続き【後編】では、まさにプロの仕事、と言う感じの、3つの手口について、チェックしてみたいと思います。

 

【取材協力】

篠田恵里香・・・弁護士法人アディーレ法律事務所 パートナー弁護士(東京弁護士会所属)。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する 夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。公式ブログ『弁護士篠田恵里香の弁護道』も更新中。

 

【参考】

『弁護士が教えるパーフェクト離婚ガイド』(アディーレ法律事務所)