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家ではスッポンポン!「裸になりたがる男」の心理が判明

中田綾美

中田綾美A.Nakata

まだまだ暑い日が続きますが、家のなかではどんな姿でお過ごしでしょうか? 人によっては、季節を問わず、帰宅した途端、服を全部脱いでしまう“裸族”の習慣があります。

最近では、有名女性タレントやモデルなどが“裸族”であることを公言していることから、一般女性の間でも少しずつこの習慣が広まっているものの、やはりどちらかというと男性のほうがこの傾向が強いようです。同棲や結婚を機に、彼が“裸族”であることが判明して、困惑してしまう女性も少なくありません。

そこで、心理カウンセラーの浅野寿和さんから、家のなかで裸になりたがる心理や、なぜ男性のほうが裸族になりやすいのかについてお話をうかがいました。

 

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■裸族になりたがるのは“抑圧からの解放”

「家で裸になりたがるのは、一言でいうと“抑圧からの解放”を欲しているものと考えられます。

“抑圧”とは、“ムカつくけど、上司の前だからニコニコしていよう”というように、意識的に感情をコントロールすることだけでなく、潜在意識、無意識の領域にある“感情”をも抑え込む心の動きのことです。

自分の価値観や美意識などで作られる“こうあるべき”という思いや、“周囲からの期待に応えよう”という責任感が強すぎると、知らず知らずのうちにストレスをためこみ、“自由ではない感情の動きを解放したい”という欲求がうまれます。

このように、心理的に抑圧された人にとって、家で裸になる行為は、最も手軽に、かつ外に影響を与えず、“人間は服を着るべきだ”という一般的な観念、“むやみに裸になってはならない”という禁止(タブー)を破る行為です。

私たちにとって日常的なルールやタブーを破る行為は、一時的に心に自由な 感覚をもたらしますから、そこで快感・開放感を感じたり、どこか素の自分に戻れる感覚を得られたりするのでしょう」

 

■男性のほうが“裸族”になりやすいのはなぜ?

「多くの男性は小さい頃から“男のくせに泣くな”“感情的になるな、我慢しろ”などと、親をはじめとする周囲の大人から強いられて育っています。

もちろん、現代社会においては“男女平等”という建前はありますが、それでも男性のほうが“強くなければならない”“偉くなければならない”“稼がなければならない”といった社会的な観念に無意識のうちに縛られやすいことは否めません。

また、男性は何事も理性的に捉える性質があり、女性と比較して圧倒的に感情を表現するのが苦手です。このため、“辛い”“苦しい”といった言葉で感情を発散するよりも、“裸になる”という具体的な言動で抑圧された感情を解消しようとするところがあります。

生真面目な男性だと特に、“男はこうあらねばならない”という規範にがんじがらめになって、遊びや余裕がありません。

そんな彼らにとって、家というプライベートな空間で全裸になるのは、まさに“鎧を脱ぐ”かのような開放感を得られる行為。緊張ではりつめた心を無意識のうちにゆるめて、バランスをとっているものと考えられます。」

 

以上、家で裸になりたがる男性の心理についてお伝えしましたが、いかがでしたか? 

外ではビシッとスーツを着こなしている彼が、家ではスッポンポン……という光景を目にしたら、驚きのあまり卒倒してしまいそうですよね。でも、“裸族”は彼が社会で戦っていくうえで欠かせない習慣なのだと理解してあげましょう。

また、外見はお気楽そうでも、内面では大変なストレスを抱えている人もいます。あなたの彼が裸族の場合、「そんな格好でウロウロしないで!」なんて厳しい言葉はかけずに、どうか生温かく見守ってあげてくださいね。

 

取材協力】

※ 浅野寿和(あさのひさお)・・・カウンセリングサービス所属カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪地区を担当。扱うカウンセリングテーマは“恋愛・結婚・浮気・セックスレスなどの男女関係”“家族・対人関係”“自己価値に関する問題”“ビジネスシーンの問題” など多岐にわたる。特に男女関係での“男性心理”の分析、サポートが好評で強い支持をいただく。また個性的でユーモアを忘れないその語り口も好評。Twitterは@asanohisao

 

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by.Juanedc